クラムボンのライブ@松阪M'AXAへ行ってきた。
事前にサイン会があることが告知されていたため、早めの整理券を手に入れようとCD『モメント e.p. 2』だけ先に買いに行った。
三重県に住み始めてから行ったライブはほとんどが「おひとりさま」なので、開場後はおひとりさまで椅子に座って開演を待った。本を持ってくるのを忘れたことを悔やんだ。話す人もいないので手持ち無沙汰でずっときょろきょろしていた。
照明が暗くなった。自分の周りの空気が変わったと肌で感じられるこの瞬間が好きだ。
すぐに演奏は始まった。
1曲目から彩られた音楽と紡がれていく言葉に魅了されていく。ここで、どんな言葉を使おうと、その場の空気を伝えることができないのがもどかしい。ただ、私はなぜか涙ぐんでいた。それだけは伝えたい。そこまでクラムボン信者ではないのだけれど、音によって私が今抱えている思いが解放されたような、そんな涙だったような気がする。
「新譜『モメント e.p. 2』を買ってもらうためのツアー」とMCで言い切るミトさんの清々しさどおりに、『モメント e.p. 2』の曲を次々に演奏していく。
伸びやかで楽しい音楽はひと時ではあるけれど、日常を忘れさせてくれる。体がゆらゆら揺れ、笑顔になれる。
M'AXAでのライブは7年ぶりらしいのだが、よく覚えているとMCでミトさんが言っていた。シカゴで「叫べー!」と初めて行ったのはM'AXAなのだ。
楽しかった。ただ、楽しかった。
あたたかい空間に入られて幸せだと思えた。
ライブ会場によって変わるらしい暖簾。
写真ブレブレだけど、松阪なので「肉」。
「MATUZAKAって間違えててゴメン!」って郁子ちゃんが言ってたけど、みんなが「どっちでもいい」って言ったら「そんなにゆるい感じ??」と笑ってた。
ミトさんや郁子ちゃんが今年42歳になるって話をしてたら、前の方にいた子が「えー、見えやん!」(意味:そんな風に見えない)と言ったんだけど、郁子ちゃんは「ねーやん」と言われたと勘違い。郁子ねーやんでも良いかも知れない。
M'AXAの中ではスーパーマンが飛んでたり気球が浮かんでたりする。居心地の良い空間。だ。
ライブ終了後、サイン会があった。
少しだけお話できたのが嬉しかった。
私は郁子ちゃんに一緒の誕生日だと伝え、中3になる息子がいると告げると「お母さんなんだねぇ、頑張って!」とものすっごい笑顔で言われた。
ズキュン♡
表現が古くてもなんでも、あぁ、「ズキュン♡」ってこういう時に使う言葉なんだとわかった。
だってね、CD渡されたあともしばらく、にこにこ笑顔を向けてくれ、もう1回「頑張って!」って言ってくれたんだもの。
サイン。
『モメント e.p. 2』はライブ会場と「CD置いてあげるよ!」と手を挙げてくれたお店でしか手に入らない。
眺めているだけでも素敵だし、加工に手間がかかっていることがわかる。
もっこもっこしてる。紙モノ好きとしては興奮を抑えきれない。
CDを取り外すと……
どどーん。綺麗なオレンジ。
ここ、箔押しなんですって!
コスモテックの青木さんのブログには以下のように書かれていた。
この凸凹感、実は表現が難しいのです!
外装・内装にオレンジ色の箔押しを施した後、ものすごく強圧の加熱型押しで紙に凸凹感を表現。 熱をかけた型押しのため、ほのかにではありますが、型押しされた部分の色が濃く、そしてさり気無くグロス感を帯びて見えます。しかも範囲は 約400×130mm という広い面積に渡ります。
「クラムボンがメジャーレーベルを離れた意味」を読むと、CDのジャケットにこれだけ凝っても、やっていける理由がわかる。
素敵な空間、音楽、手触り、におい……。
私の心を柔らかく軽くしてくれる要素がたくさん。
今日もCDを聴きながら心地よい時間を楽しむことにしよう。
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