バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

おつきみどろぼう

月がまるくて大きく見える日にお月見泥棒用のお菓子を庭に置いておいた。学校から帰ったこどもたちは大きな袋を持って、近所の家を回って歩くのだ。

私が住んでいる地区は最近、家がたくさん建ったため、例年より多めにお菓子を用意していたのだが帰宅したら2つしか残っていなかった。ぎりぎり。足りて良かった。

袋にいっぱいのお菓子を持って帰ってきた娘が、お菓子を食べている様を見ていると他のこどもも喜んでくれただろうかと思う。こどもだって毎日学校へ行って頑張っているのだから楽しみがあってもいいだろう。笑える日があってもいいだろう。

私はこどもが笑っている姿を想像しながら笑っていたい。

 

こどもを可愛がらない親というのもある程度存在していて、家が必ずしも安らげる場所ではないということをちゃんと理解できたのはもしかしたら大人になってからかも知れない。というか、今も理解したつもりなだけかも知れないが、少なくとも私がこどもであった時より関心を持って様々な事例等を読んでいるため、知識が増えたのは間違いないと言える。

こどもの時は家の事情を打ち明けてくれる人がいても、「大変だなぁ」とは思うけどあまりピンとこなかった。平和ボケのような私に打ち明けてくれた人達には大変申し訳なかったと思う。

こどものような狭い世界で過ごしている者にとって、家が居心地良くないのは息苦しいことであろう。家の外でも良いから少しでも楽しめる場所、出来事、モノなどは多いに越したことはないので、こういった「お月見泥棒」のようなこどもが楽しめる行事はこちらも参加して楽しんでもらおうと思っている。

「なんのお菓子がいいかな?どのお菓子だったら人気かな?」

こども達と相談してお菓子を決める時間もそう長く続くことはないので、今を楽しもうと思う。

 

 

 

おつきみ どろぼう (ワンダーおはなし絵本)

おつきみ どろぼう (ワンダーおはなし絵本)

 

 

 

360°BOOK 地球と月  Earth and the Moon (360°BOOKシリーズ)

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運動会

娘の小学校の運動会があった。

いつものように隙間をみつけて、シートを広げる。朝早くからたくさんの人がテントを張っているため、隙間をみつけるのは大変だけど、少人数で見る分には最低限の広さがあればそれでいい。私には動き回る小さな幼児もいないのだから。

プログラムを広げ、娘が出る競技の順番を覚える。娘が出ていない時はぼんやり眺めては他の学年と娘を比べ、ひっそりと成長を感じたりしていた。

お隣のシートではおばあさんらしき人が孫である男の子を一生懸命応援していた。手をぱちぱち鳴らしながら声をあげて応援していたおばあさんに「周りに迷惑だから手をぱちぱちならすなよ」とおばあさんの夫と思われる人が言っていた。

私に声をかけてきた同じ地区のHさんは「うちは6年生だから今年で最後なの」と言った。顔は笑っていたけれど、言葉は少し寂しげだった。

娘よりも下の学年の走りや演技を見ていると可愛いなと思い、クスッと笑う。そしてそのあと少しだけ寂しくなる。ああ、もう娘のこんな姿を見ることはないんだと思ってしまうのだ。

私が座っているシートの周りで追いかけっこをして、親に怒られている幼児の動きでさえ、愛おしくて寂しい。

空がどこまでも青くて遠い。

校庭の砂がシートの端にいつの間にかたくさん乗っていた。

きっと走り回っていたあの子達が乗せていったのだろう。

 

「来年は1年生なんだから、最後までしっかり座っていようね」

プラスチックの椅子に座り、足をぶらぶらさせていた男の子はおばあさんの顔をちらっと見てから、遠くに座っている赤白帽をかぶった小学生を見つめていた。

 

2017.9.26 ~金木犀の香りに惑わされて

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バナナケーキ(チョコとクルミ入り)を焼いたのだが、できあがりがいまいちだった。チョコがしつこかったような気もするし、全体のバランスがあんまりよくない。まあ、そこそこは美味しいのだけれど。

次はジンジャーケーキあたりのもう少しさっぱりした感じのものを作ろうと思った。

 *

いつも小さな球場の近くを通るのだけど、その球場は金木犀に囲まれているため、どこまでも金木犀の香りが追いかけてくる。一歩歩いて金木犀の香りを感じ、もう一歩歩いてまた感じる。今日は野球場で試合を行っており、うぐいす嬢の声も聞こえてきた。彼らもボールを追いかけながら金木犀の香りを感じているのだろうか。

社内に入っても聞こえてくるウグイス嬢の声を誰からともなく真似をする。微妙な間と抑揚をマスターするのは難しい。

 **

会社に笑顔がなく、常に文句ばかり言っている人がいる。楽しいことを話している中で、時々愚痴るのならいいのだけれど、何を話しても文句ばかりでは聞いてるほうもつらくなってくる。よって、自然と皆から敬遠されている。おそらくその人は、それでもまた、文句を言っているだろう。なんで自分の話を聞かないのかと。

 

 ***

最近読んだ本。

 

だがしょ屋ペーパーバック物語 (だいわ文庫)

だがしょ屋ペーパーバック物語 (だいわ文庫)

 

 

駄菓子屋と古本屋で「だがしょ屋」さん。

だがしょ屋のヤマトさんが威勢が良くていい感じ。

日常のちょっとしたミステリーと駄菓子屋の温かさが楽しくて気持ちよく読めた。

 

竹内真さんの作品はだいぶ前に「図書館の水脈」を読んだのだと、だがしょ屋を読み終えてから思い出した。 

 

図書館の水脈 (ダ・ヴィンチ・ブックス)

図書館の水脈 (ダ・ヴィンチ・ブックス)