息子が「僕、みんなと好きな先生が違うみたいなんだよね」と話しかけてきた。
みんなに人気がある先生は別に良いと思わず、逆にみんなが文句言っているような先生が好きだと言うことらしい。
それを聞いて思わず笑ってしまった。小学生の時の私と全く同じだから。
小学校の先生の中には「相手は子供だから」と必要以上に子供扱いし、子供に対して媚を売る人がいると思ってる。
素直な子はそんな先生を信じてとても慕う。子供のご機嫌を取っているので嫌われる要素なんてないもん。
でも中には、私や息子のようにモノを斜めに見るタイプの子もいる。
そんな者から見たその先生は違和感でしかないのである。
私や息子が好きな先生はたぶん子供扱いせず、適度な距離を保てる人だと思う。
私が生まれて初めてビンタをされたのは学校の先生だった。
正確には小学生の時にミニバレーを習っていて、その顧問のような形でたまたま私の担任が教えていたのだ。
ある日の練習試合。
内容的にあまり褒められるものでなかったのは間違いないのだけど、試合が終わった後、体育館の隅にレギュラーの子が集められ1人ずつ頬を叩かれた。
この先生は私が言うところの媚を売る先生だったので児童には人気があった。だからみんなはとてもショックだったようである。私はと言えば…意味がわからん!と思ったものの、ああ、なんだ、やっぱりそういう人かと変に納得してしまったのをよく覚えている。
後日。母から「こないだ先生に叩かれたんだって?」と聞かれた。私は何も言わなかったのになんで知っているのだろう?と不思議に思ったが、どうやら私以外の子はみんな「叩かれた」と親に報告していたようなのである。
「あんた、なんで私に言わなかったの?」と母に聞かれ「言うほどのことじゃないし、なんかあの先生は信用してないから」と答えたら母に大笑いされた。あなたらしいって。
笑い飛ばすあたりが私のお母さんだなと思った。
そして今、息子の発言に笑っている自分がいる。
私が笑って答えたことで息子は安心しただろうか?
今はきっと夢の中の彼が幸せでありますように。
エレカシのこの曲、好き。