その昔、私が小学生だった時のお話。
小学生の時、クリスマスイブは2学期の終業式でした。次の日の25日から冬休みなので、イブの雰囲気と「明日から休みだ~♪」が混ざり合った変なテンションで帰宅。
確か教育テレビでクリスマスっぽい人形劇をやっていて、それを観ると「クリスマスだ!」と思っていた記憶があります。
夕方になると、「出かけるよー」と母の声。歩いて教会へ向かいます。日曜日に教会へ行く時は自転車で行くのですが、クリスマス礼拝は必ず歩いて行きます。てくてく・・。
クリスマス礼拝はいつもの礼拝と違って大人も子供もいるし、その日だけ来る方もいらっしゃるので全体的ににぎやかムード。入り口でろうそくをもらい、席につきます。母が礼拝のオルガン奏者になることがあったので、いつもオルガンの近くの席に座ってました。聖書と讃美歌を用意して静かに始まるのを待ちます。
クリスマス礼拝が始まると電気を消し、みんなが持っているロウソクに火をつけます。一番前の人が火をつけてもらい、後ろの人に回すのです。全部の火が灯った時、心もポッと温かくなる感じがして自然と顔がほころびました。
私は礼拝で歌う讃美歌、特にクリスマスに関するものがとても好きだったので、歌うのが楽しくて楽しくて!その中でも『まきびとひつじを』と『神の御子は今宵しも』がとても好きでした。『あらののはてに』を歌ってる時、「グロォォォォォ・・って、なんで大人みたいに声が続かないんだろう?」と悔しく思ったりもしましたね・・(これは中学生ぐらいになったら出来るようになりました)
牧師さんのお話はあまり聞いてなくて(ごめんなさい)ろうそくの灯に照らされた周りの人の顔をそーっと盗み見るのが好きでした。
礼拝が終わると8割ぐらいの人は帰るのですが、私は毎週、教会学校にも通っている身でしたのでその後にもう1つイベントがあります。それは『駅で賛美歌を歌うこと』
教会学校の先生(ちなみに母も含まれます)と子ども達が歩いて駅へ向かいます。駅の改札の前についたら後は電車が来るのを待つのです。都会ではなかったので、夜の電車の本数はあまり多くなく、電車が到着したら歌いだすって感じです。人が階段を上がる音・・さぁはじめよう!わかりやすく『もろびとこぞりて』や『きよしこのよる』を歌い始めると、大抵、クリスマス気分の酔っぱらったおじさんが一緒に歌ってくれます。お金を投げてこようとする人もいます(これはお断りしてます)。
みんなが楽しくてみんなが笑って、良い時間になったらいいなって子どもながらに思ってましたね。だって、電車から降りてくる大人のヒトはだいたい疲れた顔をしていましたから。
1時間ぐらい駅で歌ったら解散です。
歩いてお家へ帰ります。
自転車ではなく歩いて来た理由、それは「星を見ながら夜道を歩きたいから」。
あれが北極星でこれがオリオン座。イエス様が産まれた馬小屋の上で輝いていた星は何かなぁ・・とかそんなことを話しながら歩く時間はこの上なく幸せに感じました。
家に着くとおそらく22時くらいにはなっていたと思います。普段ならもう寝ている時間ですが、この日だけは特別でささやかなクリスマスパーティーをします。どこの家でもやるような普通のクリスマスの料理を食べてお腹いっぱいになったら、サンタさんが来るのを夢の中で待つのです・・・。
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大人になってからのクリスマスの記憶より子どもの時の記憶の方が鮮明です。素敵な時を過ごせて幸せでした。
今年は私がサンタかな?ヒゲつけようかな?
でも子ども達は夢の中だからわかんないかー(笑)