バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

幼い頃、私は兄とその友達の中で遊ぶことが多かった。
運動がそこそこ出来た私でもその頃の2才の差は大きく きっとみんな面倒だと思いながらも遊んでくれてたに違いない。

みんな優しかった。

何をして遊ぶかと言えば、林や空き家を探検したりサッカーをしたり。
あとはザリガニ釣り(兄達はムリヤリ脱皮をさせてた)とかカエルやカマキリの卵を採ってきてすごい数のおたまじゃくしやカマキリの子を見たり、カタツムリを採ったり(兄達はマイマイカブリの前に置いたりしてた)とかげのしっぽを切ったり、アリをアリ地獄に落としたり・・。

思えば、ひどく残酷なことをたくさんしてた。
でも本当にみんな私に優しかったんだよ。

そんなことして遊んだ友達も兄の交友関係が変われば遊ばなくなる訳で 近所には住んでいるものの遊ぶ機会はなくなった。

それが20歳ぐらいの頃、その頃遊んでいた兄の友達の1人が珍しくうちにやってきたのだ。
兄がその人からゲームソフトを借りっぱなしだったようで、それを取りに来たようだった。

その時は「あー久しぶり」と心の中で思ったけど、その人は年数が経ってる分ちょっと緊張したというか余所余所しい感じがした。

ちょっと待っててと兄の部屋に取りに行き、手渡す時に
「はい、これだよね○○」
とニコッと笑顔で昔のあだ名で呼んだら一瞬にして空気が変わった気がした。

「あ、全然変わってないんだね」

とその人から笑顔で言われた時

「あなたもね」

と返した自分が少し可笑しかった。

私達はあたたかい空気に一緒にふれていたんだもんね。
だから時が経っても一瞬にしてあの時に戻るんだ。

***

その時からその人にはまったく会っていないけれど、
どこかで会ったらまた笑顔で声をかけよう。
そしたら同じだけの笑顔で返してくれるよね。

またその人でなくてもいつどこで誰に会うかわからない。
だから毎日笑顔で過ごそうと思うんだ。