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バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

ハーメルン@名古屋シネマテーク

映画

http://www.hameln-film.jp/

ハーメルン』を観て来ました。
東京では9月にユーロスペースで上映されていましたが
名古屋は昨日からシネマテークで始まりましたよ。

シネマテーク・・・ウワサには聞いてましたが初めて行ってみて半笑いになりました(笑)
場所は雑居ビルの2階。
階段を上がるとまず中国食材を扱うような店が目に入り
「あれ?階を間違えたかな?」と思ったら、なんとその先にありました。
古びたドアを押して入ると間違いなく映画館。
ソファに座って上映時間まで過ごしましたが、始まる直前は待ち合いはぎゅうぎゅう。
座席数が40ぐらいしかないなんて素敵☆
上映中は飲食禁止。スクリーンもこじんまりとしていて天井も低い。
レトロという言葉が似合いすぎるって!

ハーメルンはある村の廃校に住んでいた元校長の話から始まります。
導入部が音もなく静かに淡々と進んで行くため、ここで少しの睡魔がやってきます。
それを打ち消してくれるのが西島秀俊の横顔。
素敵すぎる。
この映画、西島秀俊だけでなくどの人物も横顔が多く撮られているような気がします。
倍賞千恵子はよいですね。自分が飲み屋やるならあんな風がいいなーと思ったり。
歌声もとてもよかったです。
校庭にある立派なイチョウの木の下で静かにコーヒーを入れる元校長はたまらない。
老後、静かに暮らすのであればこういう表情をしていたいと思いました。
それから、福島の季節の移ろいを大事に撮っている映画というのがとても良くわかりました。

わかりやすい起承転結を求めている方には向かないかも知れませんが、
想像力とともに話を遠くから眺めたいような人にはオススメです。


ここからは余談です。
この映画を観たいな〜と思ったのは内容もあるのですが
福島にある廃校を舞台としていることに惹かれたのが大きいです。

私の母は小学生の時に福島に住んでおり、お父さんという人は鉱山で働いていたようです。
その鉱山はWikipediaによると昭和31年〜36年が最盛期らしく母の小学生時代とがっちりハマります。
ですが、数年後、鉱山は閉山され働いていた家族も各地へ引っ越して行ったようです。
母は埼玉へ引っ越し、その後父と出会い結婚して私がいる訳ですが
いつかもう一度あの小学校へ行きたいと心のどこかで願っていたのだと思います。

私が小学生の時。
夏にいつも家族旅行をしていたのですが、その年は福島に行くことになりました。
会津若松に伯母もいたので鶴ヶ城や大内宿などの名所を回った後、
母が「田島に行きたい」と言ったのです。
「田島に行って八総鉱山小学校がどうなっているか見たい」と。
連れられて行ったその小学校は林の中にあり、
木造校舎が立派にそこにいたことは覚えています。
残念ながらそれ以上の建物の記憶はありません。
あと覚えているのは母の表情だけです。

ひとつひとつ思い出を巡らし、懐かしむ母の顔。

小学生の私が何かを懐かしむ経験をしている訳がなく
なぜ母はあんな顔をするのだろう?と不思議に思いました。

年を重ねると思い出は増えるのに思い出の地は消えて行く。

最近、やっとわかるようになった気がします。