バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

『バージンパンケーキ国分寺』 雪舟 えま

 

バージンパンケーキ国分寺

バージンパンケーキ国分寺

 

 曇りの時だけ現れるかわいいパンケーキのお店。

全体的にふわふわと流れていきながらも、そこまで甘いばかりの話でもありません。

女子高生のみほは幼なじみの明日太郎が、親友の久美と付き合い始めたことに、経験したことのない想いを抱く…。ここから話がスタート。

パンケーキのお店の女主人まぶと常連客の陽炎子とみほの関わり合いが優しく甘い。

出てくるパンケーキの美味しそうなこと!

パンケーキにそこまで興味がないけど、「ソーダ・ゼリー・ホイップ」や「思い出の果物のクリーム・ハンモック」とか食べてみたいです。名前いうだけで恥ずかしくなっちゃうメニューを頼みたいなぁ!

そうそう、実はこのお店はドアに見えないベル(カウベルみたいな音がする)があって、処女だと鳴らず、非処女だとなるんですって。思春期の子が通るにはちょっと考えちゃうかもしれませんね。。

お話の中にはまぶさんの過去の恋の話や、陽炎子さんが魔女に弟子入りした話もあってこちらも楽しく読みました。

陽炎子さんのお話は上手く言えないけどとても良かったです。陽炎子さんは素直で優しい人。陽炎子さんの師匠であるわるつ先生が言ったセリフがこちら。

「まあ、あんたがあんたらしく生きていれば、しぜんと周りには変わった人間ばかり集まることになるだろう」

数日前に友達のブログで「最近、変な人ばかり寄ってくる」という話を読んだばかりだったので、なんだか可笑しくてしばらく笑っていました。

 

タイトルにある国分寺を生かせてないことや辻褄が合わない部分もあるけど、私はこのふわふわした感じが大好きです。

なんだか優しくなれる気がするの。