バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

あめふり

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4月の終わり。雨がザァザァと降った。

私は雨が好きか嫌いかと問われれば「好き」と答えるだろう。

 

だが、今週の月曜日は雨予報を見て気が気じゃなかった。その日は子ども達の「遠足」だったのである。雨だと延期になり、そうなるとお弁当を2回作らなければいけなくなるのでなんとか晴れて欲しかった。

子どもと一緒にティッシュを丸めて「てるてる坊主」を作り、軒につるした。

その効果と私の思いが通じたのか、朝は曇っていた空が時間を追うごとに晴れてきた。結局、帰りの頃にはパラパラと小雨が降ってきたようだが、なんとか遠足を終えることが出来た。ホッとした。

 

私が小学生の頃、同じように遠足の日の天気予報が「雨」だったことがあり、兄と一緒に「てるてる坊主」を作った。せっせ、せっせ、と作った。尋常じゃない数を作った。ベランダの端から端まですべて「てるてる坊主」だらけ。ティッシュ1箱では到底足りず、新しいティッシュを持ってきて作っていた記憶がある。

どんだけ「てるてる坊主」様にすがるんだって話である。

仕事から帰ってきた母はベランダを見てぎょっとしたと言っていた。

今時「ぎょっとした」というセリフがすらすらっと出てくるのはさかなくんぐらいしかいないだろうにね。

「もう!あなたたちは~」とかなんとか言ってた気はするけれど、ひどく怒られた記憶はない。そしてその時の遠足が晴れたのかどうかの記憶もない。あるのは大量につるされていた「てるてる坊主」の姿だけ。顔も全部描いたんだ。笑ってたり、怒ってたり。

だが、役目を果たした後のてるてる坊主の姿も覚えていない。記憶なんてそんなもんだ。一辺しか残らない。それも自分の都合の良いように。

 

野外で楽しむ予定がある時はてるてる坊主にすがってる私も特に予定がなければ雨は楽しみの1つである。台風並みの雨はちょっと考えてしまうけれど。

子どもが幼い頃、雨が小降りの時はレインコートと長靴を身に着けて散歩へ出かけていた。ザァザァでは困るけれど、小降りの雨は楽しい。

水たまりにできる水紋を一緒に眺めたり、草の葉から滴る雨を見るのも好きだった。水たまりにじゃぶじゃぶ入り、長靴の中まで染みることもあったけど、雨の日は雨の日にしか聞こえない音があった。

カエルのゲコゲコっていう鳴き声、車が水たまりの上を通過するザバァという音、トタン屋根にあたる雨のパンパンという甲高い音・・。

 

貴重な貴重な小雨の中での散歩を私は忘れない。

例えそれが都合の良い一辺であったとしても。

 

 


GOOD ON THE REEL / 2月のセプテンバー music video - YouTube 

 

『 二度とこない今日に傘を差して』