バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

メガネが似合わない

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私はそれほど視力が悪い訳ではない。

 
メガネを外したら「あれあれ、メガネ、メガネ!」と手を床につきながら実はおでこにありました、みたいなマンガっぽい動きはしない。
だって、どこにあるかちゃんと見えるしわかるもん。
日常生活は裸眼でまったくをもって問題はない。
 
けれど、メガネが必要なのである。
なぜかと言うと、私は毎日車を運転するのだが、車を運転するために必要な視力を満たしてないのである。
普通乗用車を運転するためには両目で0.7以上必要なのだが、おそらく0.6とか0.5ぐらいのため、すこしばかり足りないのだ。
 
そう言えば、高校3年生ぐらいの時から1番後ろの席だと黒板に書かれた文字が見えづらくなった。
授業は主に寝ていた(はい、良くありませんよ)ので、あくびすることが多かったのだが、あくびをして目に涙がうっすら浮かんだ状態だと黒板に書かれた文字が良く見えると気づいた。
その日から黒板が見えづらいと感じる時は、大きな口を開けて「カプッ」と空気を飲み込み、強制的にあくびをすると言う荒技で何とかしのいだものである。
我ながら阿呆だな、これ。
 
まあ、そんなことで何とかやっていたものの、車を運転するのはそう言う訳にはいかないのでメガネをするようになった。そのメガネはその後、授業を受ける時もするようにした。
何の変哲もない普通のメガネ。
オシャレとか全く気にしない機能性重視のメガネ。
実験の授業でそのメガネをしていたら「ものすごく賢そう!」と言われた。
栄養価計算をするために電卓を叩いていたら「ものすごい仕事ができる銀行員みたい!」と言われた。
あまりにも「賢そう」と言われるので、メガネのフレームを少し持ち上げながら、「ちゃんと勉強しなさいっ!!」と教育ママごっこまでやっていた記憶がある。
その時点でやはり「賢い」ではなく「賢そう」止まりなのは明白であるけどね…。
 
そんな賢そうメガネもとうとう壊れたので、新しいメガネを買いに行った。
運転をする時だけ使用する普通のメガネを探しに。
だが、メガネ屋さんで色んなフレームのメガネを見ていたら「オシャレメガネも良いかも?」と心が揺れた。
ちょっと可愛いなと思った物を手に取り、かけてみる。そして娘に「どう?」と聞いてみた。
娘、クスクス笑いながら「なんか変だよ」と言った。
これはダメだな。じゃあ次。とまた違うメガネをかけて、息子に見せた。
息子、アハハと笑い「それは違う!」と言った。
「なんだよ、なんだよ、2人とも!これは私に似合っちゃうメガネを探すまで終われん!」とばかりに次々にメガネをかけては見せて、またかけては見せて…と繰り返した。
 
「あ、それは似合うんじゃない?」
 
娘、息子ともそう答えたメガネにやっとたどり着いた。
 
鏡で見てみると、前と同じように何の変哲もない普通のメガネだった。
そしてやっぱりちょっと教育ママっぽい気がした。
 
「ねぇ、これ本当に似合う?かわいい?」
「うん。かわいい♪」
 
本当か嘘か、飽きて早く終わりたかったのか、2人はそう答えた。
 
それならまあ、良いかと、そのメガネを購入した。
 
マンガだったら、普段メガネをしている女の子が外してみたら、ものすっごい美人と言う素敵なギャップがあるところだが、私には「教育ママ」から「普通のママ」へ見えるぐらいが素敵なギャップなのかも知れないな。
 
普通のお母さん。
 
普通がわかってないから永遠にたどり着ける気がしない。
私にとってずっと続く「普通」探しの旅。
  

 

イップとヤネケ

イップとヤネケ

 

 ※冒頭のイラストは「イップとヤネケ」のイラストを手がけているフィープ・ヴェステンドルプの描いたものです。

イップとヤネケの黒いシルエットは本当に素敵☆