バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

交差点で会いましょう

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仕事を終えて外に出た。暗闇を照らす街灯の灯りで雨が降っていることがわかった。

重力に逆らわず、まっすぐに雨は天から地上へ降りてきていた。音もなくただ静かにまっすぐに。
 
ここのところ、ブルブルと寒さを感じるようになってきた。
私はお気に入りのマフラーを助手席に置き、いつでもぐるぐる巻けるようにスタンバイしている。
車を運転していると、夜の闇が一層深い色合いになってきたと感じるが、相反して車のライトや街の灯りが輝きを増してきたように思う。
 
ほら、あそこにオレンジのパトライト
工事中なのかって?いえいえ、あれは喫茶店。
パトライトが光を放ちながら、クルクル回っている時は営業中の印なの。
以前は、う…ん、パトライト?と思っていたけれど、慣れてくれば生活の一部でしかない。何も驚かない、当たり前の風景。この土地の人が方言ですぐ「おまえ」と言ってくるのもちょっと怖かったけど、今はそこまで感じていない。
 
自分がその土地に順応してきていることを感じた時、寂しいような嬉しいような、色んな思いが混じり合った複雑な風がぴゅうと心を通り過ぎていく。
 
長期休みに実家へ帰り、のんべんだらりとしながら「あぁ、実家って最高!」と呟いていても、心はほんの少しだけ落ち着かない。
私、いつ家に帰るんだっけ?
そんな想いがどこかにひっそりと隠れている。
 
心と体は相談しながら、私の居場所をいつも探している。
そして少しずつこの土地に順応するように私を導いてくれているのであろう。
 
あなたの家はあそこ。
きみの家はそっち。
 
皆、色々な思いを抱えながらその土地でゆっくりと呼吸している。
楽しい時も辛い時も自己嫌悪に陥る時も。
 
 
たまには息抜きに、私とどこかの交差点でお会いしませんか?
 
 
出来ればパトライトの光る交差点であなたにお会いしたいのです。