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バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

『ざらざら』~あとがきのようなもの

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昨日、100円ショップへ寄ったのですが、ラッピングコーナーに女子中高生がわいわいとたくさん群がっていました。皆さん、楽しそうでありながらも真剣な表情だったので、なんだか私もつられてラッピングコーナーをのぞいてしまいました。

ただそれだけの話なんですけど、なんとなく「がんばれ!」と思いました。そんな準備から楽しめる甘酸っぱい記憶が良いなぁと思うんですよね。私の中高時代ってあんまり恋愛の胸キュンとかふわふわした話がないんですよね。それもこれも私が不器用なあまり、色んな事を考えられず、ますだおかだのおかだ並みに「閉店ガラガラ」シャッターを下ろしていたからなのかも知れませんが、もう少しだけシャッターを開けても面白かったかもとたまに思うのです。

まあ、私の不器用さはまっすぐ前を見ていた証拠でもあると感じているので、あの頃の私、良くやったな!とそんなことも同時に思ってます。反省はするけど後悔はしない。

 

***

 さてさて。

先日、『のべらっくす』に参加し、こちらのおはなしを書きました。


『ざらざら』 - バンビのあくび

お題が「お菓子」だったのですが、このおはなしは今まで私が書いた中で、一番気楽に書けました。なぜかは私もわかりません。すんなり浮かんですんなり書けた。ただそれだけです。

「お菓子」というテーマの中で「駄菓子」は比較的王道だと思うのですが、他の方とかぶらなかったので良かったと思いました。皆さん個性があるのでかぶったとしても全く違ったお話になるんでしょうけどね。ええ。 

***

小学生の時にかっちゃんと言うあだ名の男の子がいました。かっちゃんは毎日毎日駄菓子屋へ通っていました。100円玉をぎゅっと握りしめて。

「かっちゃんは毎日100円もらえて良いなぁ」と誰もが羨ましく思っていましたし、実際かっちゃんにその言葉をかけていましたが、かっちゃんはどちらかと言うと無口でいつも笑っているような男の子でしたので、そんな時もニコニコ笑って聞いているだけでした。

「家に誰もいないから、おやつが出てこないから」置かれている100円玉はお母さんの気持ちがいっぱい詰まっているのでしょうけど、時として冷たい100円玉に感じていたのではないか?と大人になった私は思っています。それをまた温かい100円玉に変えられるお母さんの力をもちろん信じておりますし、そうであって欲しいと願ってもいます。私はフルタイムで働いておりますので、学校から帰った子ども達は誰にも「おかえり」と言ってもらえません。おやつだけでも忘れずに置いておこうと色んなお菓子を考えながら用意することぐらいしか私には出来ないのですが、その気持ちが届かないことの方が多いであろうと想像しています。

 

「ざらざら」に出て来る「しまだ」のおじさんとおばさんですが、これもモデルっぽい人がいるんですけど、おじさんみたいにおまけをくれる人の方が良いですよね。断然良いですよ。間違いなくそっちに並ぶって。子どもだもん。

だけど、今考えるともしかしたらおばさんはお店の管理をしていたからそんな対応だったのではないかと思い始めました。お店を始めたきっかけは子どもが好きだからという理由もあったかも知れませんが、それだけではお店がやっていけないのでほんの少しシビアに子どもに対応していたのかも?と。そんな思いを抱きながら書き進めました。

おばさんが「おばあさん」として直人の前に現れ、そのおばあさんはおまけをしてくれるのですが、これはお店の管理を息子に任せたからという私の中の設定を元に書いていたりします。年老いて丸くなったからと言うのもあるんですけど、一番はこっちです。お店に入ってすぐ、おじさんそっくりの息子さんに会っているんですけど、なぜこの息子が買い物の対応をしなかったのかと疑問を持たれた方もいらっしゃったかも知れませんが、これにも答えがあったりします。(私が書いた話ですから私が答えですっ!)

まず、幼少期の直人が住んでいた団地は高度経済成長期に各地に建てられた団地をイメージしています。すでに建てられてから何年も建っている団地。そこから約20年経過すれば団地に住まわれている方も高齢者が多くなり、子どもが少なくなっているのは何となく想像出来ると思います。最近は古い団地をリノベーションして住む方もいらっしゃるとは思いますが、絶対的に子どもが少ないのには変わりがないはずです。そんな場所で駄菓子屋を営むことは昔よりさらに難しいのではないかと思うのです。なのに「しまだ」は建て替えもして代変わりもしています。

そこで私は、2代目である息子は実店舗での販売の他にネット販売もしていることにしようと思ったのです。おはなしの中で全くそんなことは書いていないので、何にも考えず読みとばしてくれて構わないのですが、そんなことを思いながら書いているので、簡単なお店の対応はおばあさんがすることにしようと考えました。その間に息子は在庫管理でもしながら発送準備に取りかかっておくれ!さあさあ!と思っている訳です。ついでに言えば昔の「しまだ」にあったブリキのおもちゃもネット販売で高く売れるかも知れませんしね。ただ思い出も残したいので、おばあさんの後ろに1つだけおもちゃを置かせてもらいました。

それから宏樹のお母さんについてですけど「もしかして美奈子がお母さんですか?」というご質問も頂きましたが、それでも良いと思うんです。このおはなしの中で直人と宏樹が親子であることはわかるかと思いますが、宏樹の母親については一切触れていません。それは読み手にお任せしますの部分です。美奈子が母親というのが一番夢のある話だと思いますし、また、別の、直人が大人になってから出会った方と言うのも自然な流れで良いんじゃないかなと思います。それからもうひとつ考えがあって、悲しいけれど離婚や死別の場合の父子家庭説も考えてみました。

父子家庭というと以前に書いたこちらの『ツナガル』にそのままつながるかなぁと思ったりもしたのです。(ツナガルの親子はもう少し年が上ですけどね) 


『ツナガル』 ~【第1回】短編小説の集い(B:写真) - バンビのあくび

 

最後に。

直人と美奈子のやり取りに似たようなことはしたこともありますし、されたこともあります。あの頃でしか味わえない微妙な心は恋愛とまでもいかないけれど、温かくて素敵な時間だったと思っています。ブランコに乗って泣いたことがある人っていますか?実際にやってみると、風を切っているので涙のあとがひんやりしてブルッと震えます。あぁ、顔冷たい!って思います。

体験したい方は是非涙を流しながら立ちこぎでブランコに乗りましょう!

 

そんな訳で、ながいながーいあとがきのようなものでした。

色々考えて書くのは大変な時もあるけれどとっても楽しんでやっているのです☆

 

(ぜろすけさん、本当に毎回ありがとうございますー。)