バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

今 夏の香りがしました

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通りかかった川の上にとんぼがたくさん飛んでいた。

とんぼを見るとかこさとしの「とんぼのうんどうかい」を思い出す。力を合わせてギャングこうもりをやっつけるのが清々しくて好きだった。

こどもの頃に読んだ絵本というのは絵本の内容もさることながら、その時のシチュエーションによって記憶への留まり方が変わるように思う。私の母は寝る前に読み聞かせをしてくれていたが、時々、途中でうとうと眠ってしまうことがあった。もう、何度も読んでいる絵本であれば、私はひとり静かに絵本を読み続けた。新しい絵本であれば、「つづき は あした」と呪文のように唱え、うとうとしている母の横で毛布にくるまった。

幼い頃に一番好きだった絵本はどれだろう?と時々考えて見るのだけれど、「これ!」と決められるような絵本が思い浮かばない。たくさんの絵本を読み聞かせてもらったし、自分でも読んでいたはずなのに。

私はどの絵本が一番好きだったのかな?

母に聞けばわかるかしら?

母は私が幼かった頃をまだ覚えていてくれるかしら?

 

私は息子と娘が好きだった絵本がどれか知っている。幼い頃の彼らに私がしてあげられたのは読み聞かせだった。息子は積極的に読んで!という感じではなく反応も薄かったけれど、小学生の頃に思い出の絵本を発表する時間があり、彼は迷いなく1冊の絵本を選んだ。その時に「ああ、それだったんだ」と思った。娘は絵本がとにかく好きで、音や動作が面白いものを好んでいたように思う。

私が幼き日の彼らの姿を思い浮かべる時、真っ先に思い浮かぶのは特別な日ではなく、何気ない日常の一コマであることが多い。動画を撮ってみたくて「とりあえずなんかしゃべってみてよ!」と娘に話しかけたら、当時3歳の娘はカメラに向かって首を傾げながら「……なんでやろ??」と言った。それがあまりにも可愛くて息子と笑いながら何度も再生した。娘ももう少し大きくなってから自分で見て笑っていた。

たぶん、そんなちょっとしたことが一番楽しいのだと思う。

 

***

中学校へ息子の成績表をもらいに行った帰り、ふたりの女子中学生が私に向かって「さようなら!」「こんにちは!」と同時に挨拶してくれた。女の子はふたりで顔を見合わせて笑っていたので、「さようなら!とこんにちは!」って返したらさらに笑ってくれた。

そういうの、嫌いじゃない。

笑ってる人見るの、好きなんです。

 

 

GRAPEVINE - 風待ち

 

「また 夏の感じがしました 明日も晴れだったなら 会いに行こうかなあ」