バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

まよなかのふたりごと

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車に乗りながらいろんな音楽を聞いている。最初は軽快に運転しやすい曲、春っぽい感じの曲などを選んでいたのだが、徐々に昔のCDを引っ張り出してきて片っ端から聞いてやろうじゃないか!コーナーへと変貌していった。

SINGER SONGERの「初花凜々」を何度か聞いた後、なぜかGOING STEADY銀杏BOYZが聞きたくなって何日かそればっかり聞いていた。

 

息子を出産したあと、産後はあまり目を酷使してはいけないと言われていたのに、病院で本を読んでいた。その時は貫井徳郎の「殺人症候群」を読んでいたと記憶している。赤ちゃんのいるあたたかい空気とはほど遠いタイトルに、「ねぇ、本を読むにしてももうちょっと柔らかいやつでもいいんじゃない?」と母が笑いながら私に言った。まあ、そういう考えもあるよねぇ……などと思い、とりあえず本を閉じた。翌日、私宛の荷物が家に届いたと病院へ持ってきてくれたので、ベッドの上で包みをあけた。中から出てきたのは「STREET ROCK FILE」と「真夜中のふたりごと」だった。笑った。なんで、このタイミングでこの2冊なのかと思った。こたえは単純で、当時、出版社に勤めていた友人が自分の携わった本を送ってくれたのだった。あとで友人に確認したところによると、私の出産日は知らず、たまたま送ったのがそのタイミングだっただけらしい。産後、初大笑いをしたあと、タイトル的には「殺人症候群」より柔らかいなぁと思い「真夜中のふたりごと」を読み始めた。数ページ読んで、違う意味で産後向きじゃないと判断した。

なぜなら、ほぼ下ネタなのだよ、この本!!

 

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***

畑の真ん中の道を走り、信号が赤になったので止まった。窓の外には小さな虫が数十匹くるくる飛んでおり、そのうちの何匹かが車の窓に引っ付いた。信号が青に変わり、車をゆっくり動かすと必死にしがみついていた虫たちは一匹、また一匹と飛ばされていなくなった。手で振り払わなくてもすべていなくなった。小学生の頃、通学時にかぶっていた黄色い帽子にひっついた虫は一生懸命、手で振り払わなければ取れなかったのに。

 

そんなどうでもいい話を真夜中に誰かと話したい。声が糸でつながれているように、鮮明に響いてくる、音のない真夜中に話したい。