バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

『よるのおと』

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私は寝つきが良いのだけれど、時々夜中に目を覚ます。

不安なことが続いたりしている時に目を覚ますことが多いようなのだが、夜中に起きてしまうと夜があまりにも永遠にあるようで怖くなったりする。

一年を通してみれば、夜の長さは違うけれど、昨日の夜と今日の夜はさして変わらないはずなのに、どうしてこんなに長く感じるのだろう。ぐっすり眠っている時はあっという間に朝がやってくるというのに。

 

たむらしげる『よるのおと』を読んだ。

最小限の文章で、夜のわずかなひとときを描いている絵本なのだが、あまりにも壮大で驚いた。青の美しさ、白の輝き、動物たちの動き、配置、息づかい、どこをとっても素晴らしいのひとことに尽きてしまう。

広がる波紋を見て泣きそうにもなった。

 

夜にドライブすることがある。

昼間では見えない景色と空気がそこにはあって、街から外れると鹿に遭遇することもある。鹿は目を光らせてこちらの様子をじっと眺めていた。

 

こどもの頃、父親にカブトムシ捕りに連れて行ってもらった。まだ薄暗い中を樹液の出た木を頼りに、カブトムシやクワガタをたくさん捕まえた。蚊に刺されながら、むしかごにカブトムシを入れていく。夏の、湿気が多いべったりした夜だったけど、心は爽やかなくらい軽かった。幸せだった。

 

気持ちが軽くなるような夜を過ごしたい。

明日が待ち遠しくなるような。

 

 私の過ごしている夜に、多くの人の知らない夜がある。

 

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よるのおと

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