なんでもない日常をつらつらブログに書いていたら「私とは見えている世界が違う」と言われたことがある。その一言がずっとどこかに残っていて、他の人が見ている景色を覗き見れたら良いのにと思うことがある。
酒井駒子さんの『森のノート』を購入した。
私はブログの中であまり「うっとり」という言葉を使わないのだが、この本を開いたら「うっとり」以外の言葉が思いつかなかった。
美しいのだ。絵も文も構成も。
この本は36の作品が収められているのだが、それぞれに絵と文章が添えられている。酒井駒子さんの絵が素晴らしいのは言わずもがなだけれど、文章もまた不思議な世界観で惹き付けられてしまった。
本を開くと、異世界へ行ったような気分になり、ふぅっとため息が出てしまう。
忙しい日々が続くと、心も荒み、穏やかに動く術を忘れがちになってしまうのだけど「森のノート」は私を現実からほんのひととき切り離してくれる。
いつも無駄な苛立ちは減らしたいと思っていた。
無駄な争いもしたくないし、できるだけ人に優しくありたい。
私の心はまだまだ上がったり下がったり忙しいけれど、好きなものに触れて、ただ真っすぐのびていきたい。いや、願望ではなくそうしていくと今、決めた。