日曜日に伊勢河崎で行われた一箱古本市へ行った。
昨年は雨が降ったため、室内での開催となったが今年は晴天で穏やかな日であった。勢田川沿いに20以上のお店が並ぶ。そのうちの1つは友人が出店しているため、私も少しだけ本を置かせてもらった。
主に絵本を置いたため、親子連れが足を止めてくれた。お母さんが読んでもらいたい本とこどもが読みたい本が異なる親子がおり、どうするのか眺めていたら結局お母さんが読んでもらいたい本を選んでいた。もしかしたらいつかこどもも読んでくれるかもしれないし、お母さん自身が楽しんでくれたらそれも良いと思う。答えなんてない。
隣の「川の駅」ではコーヒー屋さんが大繁盛で、次から次へとお客さんが来ていた。昼頃からは演奏も始まり、静かな音楽とコーヒーのにおいと本を眺めてくれる人とにぎやかに動き回る子どもの姿を眺め、ただただ私は笑っていた。
そこにいるだけで幸せな空間だった。
事前にスリップも作っていったので、何冊売れたかと何の本が売れたかわかって良かった。アンパンマンが表紙の「MOE」を並べていたら、ご婦人が購入してくれた。
「孫が遊びに来た時に渡したら飽きないでしょ」
アンパンマンの人気は衰えることがない。
私が販売していた本はほぼすべて私が読むために購入した本なので儲かるとかそういうのはあんまり気にしてなくて、誰かの手に渡ってくれるのが素直に嬉しい。
昨年にも書いたと思うのだけど、以前は本を所持することが楽しかったが、最近は自分が選んだ本を一箱古本市で売るのも楽しい。持っていたいけど持てるものは限られるから少しずつ減らすこともしないと…という思いからである。
とはいえ、そんな楽しい空間にいて販売だけしているのは無理な話である。
こちらは購入した本。
「はじめてのゆき」
「木曜日は曲がりくねった先にある」
それから伊勢の本屋「散策舎」さんで購入した十布のきのこバッグ。
きのこが見えたとたん、買わずにはいられなかった。
***
実は一ヶ月ほど前に財布をなくし(たぶん落としたのだと思う)、カード等の再発行にも手間がかかり気持ちが落ち着かないままで過ごしている時にスマホが起動しなくなって「おいおい、どこまで追いつめるのさ?」と笑ってなきゃいられないわー!状態だったのだけれど、すべて過ぎてしまえばなんとかなっている。驚きと優しくしてくれた人たちへの感謝だけが今日の私を支えている。先日の誕生日もよくわからないまま過ぎていってしまったけれど、会っていなくても「おめでとう」と言ってくれる友人もいるし、私はまだ進んで行けるのだと思う。
例え私を憎む人がいたとしても。
大事にしてくれる人達はちゃんといてくれる。
なかがわそうやさんの絵が好き。
共感覚の男の子が出てくる話。まだ読んでないけど。