最近出会った人達にぽつぽつと自分の話をするようになった。内に秘めて消化する期間が長かったためか思考が整理され、笑いながら、というより、へらへらしながら言葉を発している。
進みたい気持ちはあっても心も同時についてこないと動き出せるものではなく、そんな話をしていたら「今は溜めてるんですね」とあっさり言われ、ええ、はい、まあ…などと曖昧な返事をしてしまった。感情を伝えることは難しく、伝わらない人には全く届かないのでこうも簡単に受け取ってくれたことに気分が良くなった。
ある人は私のブログはノスタルジックなにおいがすると言った。
「いえいえ、そんな美しいものではなく私が夢見がちなだけですよ」
答えたものの、読んでくれただけで嬉しかった。
この2ヶ月ぐらいはいつもよりたくさんの人と言葉を交わした気がする。話を聞いてもらいたいというよりも私は誰かと会話がしたかったんだと思った。気を張って何にも動じないつもりでいたけれど、そんなものは一つの出来事であっさり崩れ、立て直すことが容易でなかった。
何も責めるものはない。時間の流れと感情の在りかが誰にも掴めるものではなかっただけの話だ。それならばまた私を作り直せばいい。
人と話したあとは考えることが増えるためか、なかなか寝つくことができない。
だが、それはうなされて眠れないよりもよっぽど温かくて尊いものではないだろうか。