バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

おもひでばなし

『夏がきた』  ~夏の日の思い出ばなし

7月に入ったとたん、急に暑さが増してきた。 公園の草取りをして、首をつたる汗を感じている時に夏のにおいがした。 夏の日の思い出といえば、市民プールを外すことはできない。 小学生だった頃、夏がやってくると私は友達と自転車で市民プールへ遊びに行っ…

『団地のはなし』

家から歩いて10分ぐらいのところに5階建ての団地が2棟建っていた。その団地は通学路のすぐ脇にあったので、私はいつも団地を眺めながら登校していた。 戸建てに住んでいた私にとって団地というものは不思議な存在だった。この大きな建物の中にいくつもの家…

ちょうちょがひらひら飛んだから

ちょうちょが2匹ひらひら飛んでいるのに見惚れていたら、乗っていた自転車がフェンスに突っ込んで転んでしまった。 小学生の頃の話である。あまりのバツの悪さに、誰にも見られていないかあたりを見渡してみると、自転車に乗ったおばさんが不思議そうな目を…

レモンスカッシュ

仕事をしている人の手に惹かれるようになったのはいつ頃からか考えてみたのだけど、おそらく国鉄時代の駅員さんがハサミを器用に操り、硬い切符を次々にパチンパチンと切っていた時のような気がする。 母が東京へ買い物へ行くとき、私も度々連れて行ってもら…

まよなかのふたりごと

車に乗りながらいろんな音楽を聞いている。最初は軽快に運転しやすい曲、春っぽい感じの曲などを選んでいたのだが、徐々に昔のCDを引っ張り出してきて片っ端から聞いてやろうじゃないか!コーナーへと変貌していった。 SINGER SONGERの「初花凜々」を何度か…

やっぱりかわいいものが好き。

Twitterでみかけたコージーコーナーの魔法の本パッケージのチョコレートを購入した。 実際に手に取って眺めても可愛かったのだ。 開けてもやっぱりかわいい。 空き箱をどう使おうかとにやにやしながら楽しんでいる。 その前にゆっくり味わうことにしよう。 …

ペダルを踏め!

未だかつてジャニーズにハマったことがない。テレビを眺めていてかっこいいな、光ってるな、などと思ったことは何度もあるが、特定の人が出ている番組をチェックしたり、その人目当てで雑誌を購入したことはない。 だが、そんな私でも思い出と紐づくジャニー…

妹のように可愛がってくれたヒト

高校生の頃のある夏の日の夜。 家に兄の友人、フミくんが遊びに来ていた。兄の部屋から時折もれる二人の笑い声を聞きながら、すでにお風呂をすませた私はパジャマ姿で本を読みながら自分の部屋をごろごろ転がっていた。しばらくすると、兄がやって来て「フミ…

今 夏の香りがしました

通りかかった川の上にとんぼがたくさん飛んでいた。 とんぼを見るとかこさとしの「とんぼのうんどうかい」を思い出す。力を合わせてギャングこうもりをやっつけるのが清々しくて好きだった。 こどもの頃に読んだ絵本というのは絵本の内容もさることながら、…

『なきむしこぞう』を読みました ~愛らしくてきらきらした宝石が落ちるようなお話でした

幼い頃、気がついたら白いうさぎのぬいぐるみがそばにあった。くたっとしたうさぎのぬいぐるみは座らせることもできず、ひげは切り取られ、お腹のあたりは赤と黒の縞々になっていた。目はぎょろりとしていて特別可愛いと思うぬいぐるみではなかった。当時、…

穴のむこうに見える景色をのぞいてみたい

先日、夕飯を汗だくで作っている最中にインターホンが鳴った。私は汗を拭いながら、玄関まで早足で歩いて戸を開けた。そこには宅配便のお兄さんが汗を垂らしながら立っていた。「時間指定のお届け物ですー」とお兄さんが明るく声を発したので、思わず「暑い…

ピアス!ピアス!ピアス! ~金属アレルギー対応でもかわいいピアスはあるのです☆

ピアスを開けたのは高校を卒業した時だった。 なにかを変えたいとかそういった思いの他に、ただ単純に可愛いピアスをつけたかったのだ。それまで好んでイヤリングをしていたが、知らぬ間に落としてしまったり長時間つけていると耳たぶが痛くなったりしたため…

おばさんって良いよ

先日、知り合いの男性(30代前半、見た目は怖そうで体もでかい)が車を運転中、コンビニから出てきた車にぶつけられたらしい。ぶつけたのは18歳の女性で上下スウェットという「今、部屋からちょっと出てきたんですー」ぐらいのラフな格好だったそうだ。たま…

お楽しみは一番最後にとっておきましょう

なにもかもがなくなって更地のようになった地にうずたかく積まれていたのは、海水に浸かり、もう生きることのない車の数々だった。 あの時に見た車の山をおそらく私は忘れることはない。 *** 穂高明『青と白と』を読んだ。 故郷仙台を激震と大津波が襲っ…

公園にいたおばあさんのはなし

私が通っていた小学校の横には住宅地にしては大きな公園があった。 グラウンドと藤棚とツツジ園と忠霊塔が建っているような公園で、春はグラウンドを囲むように桜の花が咲き、桜が散るとツツジやフジの花が見ごろを迎えた。お年寄りはグラウンドでゲートボー…

ウキちゃんと友人

画像、まったく本文と関係ありません。 校庭に半分ぐらい埋まっているような話だと思っていただければ……。 *** ウキちゃんという女の子がいた。 ウキちゃんとは小学校1年の時に同じクラスになった。ウキちゃんは頭が良く、それから字が上手で絵も描けて運…

できるだけ生きていたいのだ

先日、来年度のPTA役員やその他の係を決める地区総会が行われた。私はすでに大きめの役員を昨年度に終えたため、娘が小学校へ通っているうちに大役にあたることはない。役員をやる前はこの地区総会が気が重くて致し方なかったが、そんな思いを抱えることもな…

プラネタリウムとわたし

「今年は毎月プラネタリウムへ行こうね」 小学4年生ぐらいの頃、母が急にそう言いだしたため、その年は毎月プラネタリウムへ行った。 プラネタリウムは児童館の2階にある小さなもので、大人100円こども50円程度の価格設定になっている地域に密着した施設だっ…

足音が聞こえなくなったのは自分の心臓の音が邪魔をしたからだ

ブックオフで、懐かしい漫画を見つけて思わず購入してきた。 『くにたち物語』 残念ながら1、2巻はなく、置いてあったのは3~5巻だけだったのだが、どうしても読みたくて購入してきてしまった。 以前にもちらっと書いたことがあるのだが、私は『くにたち物語…

あの日の、バカなわたしを思い出したから、あなたも思い出したらいい

文章を読み、咀嚼していくことが少しばかり疲れるゾーンに突入したようで、あまり文章を読んでいない。気分もいまいち乗らない。晴れているのに、雨が降っていた、あのときの空のようだ。おそらく、もっと忙しくなったらそんなことも忘れ、年末に向けてカウ…

『「あの商店街の、本屋の、小さな奥さんの話。」初恋本屋。』を読んで ~本と私の思い出をつなげていく

こちらのブログに度々、「本が好きだ」と書いているのだが、私は文学少女だったわけではない。今も昔も本が好きではあるが、学生時代は運動部に所属していたため、どちらかというとスポーツのことばかり考えていたように思う。あの頃に読んで、記憶に残って…

音楽を聴いたという記憶

先日のミュージックステーションにゲスの極み乙女。とサカナクションとザ・クロマニヨンズが出演するとCMで見かけたので録画して後からゆっくり観た。私がみたそのCMは今回の出演者として一番最初にジャニーズのグループ名を挙げ、次に乃木坂46、その次がゲ…

私とラグビーと

私の母はテレビでスポーツ観戦をするのが好きだった。 駅伝、サッカー、バレーボール、フィギュアスケート、ゴルフ、器械体操・・なんでも楽しそうに眺めていたけれど、母が一番エキサイトしながら観戦していたのは間違いなくラグビーだった。 母はラグビー…

とにかく明るい中学生(男子)

昨日書いた記事はなんだか中学生の苦悩みたいになりましたが、こちらはとにかく明るい中学生バージョンです。なにも悩んでばっかりいるわけじゃない。 *** 小学校の運動会を息子達と話をしながら眺めていた。 それは1年生の玉入れの時のこと。最初は普通…

SとLとPとM

週末に部屋の片づけをしていたのですが、掘り起こした物たちをいちいち眺め、なかなかはかどらないというお約束な楽しい時間を過ごしました。(結局、何とか終えましたが) 出てきたものと言えば、娘が0歳児の頃に保育園でやりとりしていた生活メモだったり…

オートレストラン「鉄剣タロー」へ行ってきた

埼玉へ帰省した際、国道17号バイパスで行田市付近を通った。 窓の外から過ぎゆく風景を眺めている時に「あ、鉄剣タローへ久しぶりに行きたい!」と私は急に思ったのである。車を運転していた母にお願いすると、母は「鉄剣タロー?懐かしいわね」と言い、すぐ…

ちょっぴり後ろを振り向いて切なくなっても今日は過ぎ去る

歌を歌うのが好きだった。 好きなアニメが始まると、テレビの前を陣取り、大声で主題歌を歌った。振り付けをするのはあまり好きではなくて、とにかく歌うこと好きだった。親は「うるさい」とも言わず、好きなだけ歌わせてくれた。 小学校へ入学すると、音楽…

バレーボールをしていました~ママさんバレー編 「ゆりクラブ」の巻

1年くらい前、『バレーボールをしていました』というタイトルでシリーズ記事を書きました。こないだ久しぶりに読み返してみたのですが、「青春ど真ん中」で自分のことながら清々しく思えて楽しかったです。 そして最後まで読み切った私はふと、気づいてしま…

「ブログを始めたきっかけ」はそんなタイミングだったから。

息子が生まれ、乳児の世話を始めたら、自分が想像していたものの何十倍も大変なんだとようやくわかった。まとまった眠りが確保できるわけもなく、一日中うつらうつら。 「果たして今の私は起きているのか?それとも眠っているのか?」 そんなこともよくわか…

『消しゴム貸して』

「消しゴム貸して」よっくんは私にそう言った。 教室での席は遠かったのだけれど、よっくんは美術の時間になるといつも私に消しゴムを借りにくるのだ。 「ねえ、部長、消しゴム貸して」 「良いけど、私はよっくんの部活の部長じゃないよ」 「でも、部長に変…