- 作者: 柚木麻子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/04/10
- メディア: 文庫
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高校生の女の子達による微妙な友達関係とか感情とかが繊細に書かれていて
とても面白かったです。
女子高出身の私にとっては「あるある!」と思うことがたくさんありました。
朱里が書いた悪口ノートに「おおっ!」ってなりましたよ。
私、経験あるんです。
*
中学生の時に1学年上の先輩が部室にノートを置いて(置き忘れて?)いて
その中に私に対する悪口も書いてあったんです。
そもそも1学年上の先輩達は全体的にあんまり練習熱心じゃなかったのですが、私はただひたすら上手になりたかったので、たくさん練習してたばかりに顧問の先生がそれまで年功序列のメンバー構成だったのを崩して私を入れたからというのが発端だった気がします。
私からすれば「私、どうすればいいの?」でしたね。
悪口を書かれてるんですから傷つきはしましたが、それよりも「直接言ってくる訳でもなくココでしか書けない先輩はかわいそう」という感情がどこかにありました。
部活がやりずらい感はあったので憂鬱な時もありましたが、部長の先輩が何にも言わないけどいつも「わかってるから」って表情だったのが救いでした。
後に私が部長になった(顧問の先生にどうしてもと頼まれた)時は「また悪口言われるんだろうなぁ・・」と思いましたが、最後まで直接言ってくることはなかったです。
強さと脆さ。
お互いにそのバランスを何とか保っていたのかも知れません。
高校の時はのんびりとした女子高でしたので、グループはあれど対立とかは皆無でしたね。
本当に居心地が良かった。何年でもあの高校にいたかったです。
でもそんな中でも劣等感とか優越感とか色んな感情が渦巻いて、私の知らないところで色々あったのかも知れません。
女だけが集まる世界がそうそう上手く行くとも思っていませんので。
*
とかそんな昔の学生時代を思い出しながら読むべき本ですね。
いや、読んでるうちに「私はどうだったかな?どの辺のグループだったかな?」と必ず当てはめたくなります。
いくつかある話の中で「ふたりでいるのに無言で読書」と言うのが良いなと思いました。
無言で何時間も一緒にいられる人って本当に居心地が良い相手ってことですもんね。
なかなか巡り会えないけど出会えたらニヤッてしそうです♪