台風はどこへ行った?
昨日ココを更新してみて、何か少しでも外に出すのはラクだなと思ったよ。
とは言うものの、「ブンショウ トハ ナンデスカ?」から抜け切れてないので
今日も前に書いたヤツを載せておきます。
☆と書いた時期が一緒だから順番に並んでる方がしっくりくるっていうのもあったり。
震災後、だーれも日記を書かなくなって「さみしいなー」と思いながら
書いた2つの日記。
☆と♪は懐かしき思ひでなり。
*
私は人形町(東京の人形町ではない)という名の場所で
結婚するまでずっと暮らしていた。
その名のとおり雛人形屋さんが多く
友達の家が雛人形屋さんというのも珍しくなかった。
その友達の家に遊びに行くと気持ちは社会科見学気分♪
雛人形に顔を描いているのを見たり、
雛人形の十二単のはぎれで遊んだりしてた。(超、ぜいたく!)
その中でもSくんの家で缶けりをするのが好きだった。
(余談ですが、缶けりはスチール缶じゃなきゃダメよ)
よーいどんで缶けりが始まると私は迷わず雛人形の倉庫へ走った。
そこは大きなダンボールがたくさんあって
隠れるには困らない場所だった。
1人でウロウロしてここ!と思ったところに隠れたら
横にわらに刺さった雛人形の顔だけが3・4個あった。
・・・ちょっとこわい所に隠れたかも?と思ったけど
鬼につかまるのはイヤだし、しばらくじっとしていることにした。
でもチラッと見ると雛人形の目が冷たく突き刺さってきて
背中がひんやりする気がしたんだ。
誰か助けにきてくれないかな。
コンドルのジョーが来てくれたらいいのに・・・。
数分がとにかく長く感じた。
その時、外で「カーン!!」って高い音がしたんだ。
誰かが缶を蹴ったんだ!と思った瞬間、一気に走りだした。
息が切れるほど猛ダッシュで走ったら、なんか爽快だった。
そうだな、こわかったら缶を蹴れば良かったんだ。
別に誰かが蹴るのを待っている必要もないんだよ。
「次こそは私があの缶を空高く蹴ってやる!」
そう思った。