バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

『うれしい悲鳴をあげてくれ』 いしわたり 淳治

『うれしい悲鳴をあげてくれ』を読みました。

作者であるいしわたり淳治さんは有名な音楽プロデューサーです。

最近では剛力彩芽さんの曲の歌詞を担当されているのですが、それが難解すぎると話題にもなったという・・。

こんな感じに↓w

剛力彩芽さん新曲『友達より大事な人』の矛盾する歌詞の意味がついに解明される - NAVER まとめ

 

でも、私の中ではずっとスーパーカーのジュンジくんです。スーパーカーのライブはかなり行きましたし、あの時の詞はとても素敵でした。

ジュンジくんが詞を書き、ナカコーが曲を作る。ミキちゃんがダルそうに歌い、コウダイが自由に生きるって感じ?青森の田舎からやってきた彼らは青くさく、目線がとても近かったのです。

 

そんなジュンジくんのショートショートとエッセイのどちらも詰め込んだ本です。

 

うれしい悲鳴をあげてくれ (ちくま文庫)

うれしい悲鳴をあげてくれ (ちくま文庫)

  
 
クスっと笑えたり、ちょっぴりゾクッとしたり、若いなぁと思ったり、色んな思いを巡らせて読みました。
大きな古時計の真実」は、ああ、そういうことかも知れない!と思ってしまいました。怖い気もするけど、立派な愛じゃないかと思います。
「永遠に続くもの」は実際にこんなことあるだろうなと。皆、腹黒くて欲だらけですから。
 
「NEW MUSIC」というエッセイの中で
 
いろんなことの意味が変わってきている。もはや僕と同世代以上の人にとって、「あのころはよかったなあ」という言葉は「携帯電話がないころはよかったなあ」と同意語のような気さえする。
 
と書いてあり、大きく頷いてしまいました。
 
携帯電話のない不便さに勝るものが確かにそこにあった。
連絡手段が少ない分、自分の事に費やす時間がどれだけ私を育てたか!妄想少女の誕生である。
音楽を軽く聞き流すのではなく、ドーンと入り込んで、笑い泣き踊り…。そして気持ちを切り替えまた一歩踏み出していたのだ。
 
あとがきの一部にこう書いてあります。
 
いつだって若者たちは怖がりなのに怖いもの知らずで孤独は嫌なのに人付き合いに心底疲れていて携帯電話がないと不安なのに携帯電話が煩わしいと思っていて皆より目立ちたいけども目立ちすぎたくはなくて笑わせるのはいいけど笑われたくなくて表面上は楽しくしていても内心はナイーブで傷ついていたりして皆と違うことをする勇気はないけど皆と同じだとは思われたくなくて…といった具合にとにかく複雑で…
 

うん。そのとおりだなと。とにかく複雑ですよね。

でも、ふと思ったよ。私は今でもこの若者たちと同じ気持ちだなって。

面倒だけど、「この気持ちをほんの少しは持っていたい」ってそう思うのです。

 


SUPERCAR - Lucky - YouTube

 

スーパーカーと言えば、やっぱりこの曲。

最初のデーブがウザい人は、とばしちゃってくださーい!