
幼い頃、兄と一緒に遊んでいることが多かったため生き物に触れる機会は多かった。
(詳しくは虫から教わったこと - バンビのあくびに書いてます)
バッタ、カエル、トカゲなんかは今でも普通に触れるので
保育園に通う娘の友達(特に男の子)は自慢の虫を見せてくれたりする。
そんな私はこの本を読んだ。

- 作者: 田向健一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/07/22
- メディア: 単行本
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一言で言うと、面白かったです!児童書なので読みやすい。
一口に「ペット」と言っても多種多様でとても大変。
診療においても35kgの秋田犬の次に5gのヤモリを診るだなんて考えただけで震えるわー。
カメの甲羅に直接聴診器をあてると、ゴツゴツという雑音しか聞こえないが、ぬらしたガーゼを甲羅にあてて、その上から聴診器をあてると、肺炎、気管支炎にかかっている時はゼーゼーという音が聞こえる。
へぇ〜、へぇ〜、と言う言葉しか出ない。
カメの記述は多くて他で面白かったのはミドリガメの飼い方を間違えている人がたくさんいるって話。
よくあるのが、水槽に水を張り、そこに砂利をスロープ状に敷いて陸を作るパターンだ。カメが小さな時はこの方法でも大丈夫だが、大きくなってくると、大きさに見あっただけの陸地はなくなってしまう。その結果、甲羅干しもできず、ずーっと水に浸かった状態でいることになる。それが皮膚病の原因となる。
ふむふむ。ミドリガメを飼っていないけど、理解はできる。それならどうすればいい?の答えも田向先生は答えてくれている。これは写真付きでの説明がわかりやすいので本書を読んでくださいな。
タカの仲間である猛禽類のノスリが保護された話で、エサとして冷凍ウズラやヒヨコを与えていると書いてあった。猛禽類はカッコいいけどエサがネックだよなぁと思った。食べた後の掃除も大変っぽい。
あと、ものすごく感心してしまったのが、エラ呼吸専用麻酔装置を発明されたこと。エラ呼吸している生物を手術台にあげられないですもんね。エラに水がかかる状態での手術を考えられたのは「何とかして助けたい」の思いからであろう。ウーパールーパーの手術に活躍してるんですって。
他にもカエルのお話やフェレット、フトアゴヒゲトカゲ、どれもこれも面白くて興味深かったです!
本書最後の部分で田向先生がこう書いている。
自分の飼っている動物を見るとき、右目には愛情を、左目には客観性をもってほしい。どちらが無くても動物は幸せにはならない。バランスが重要だ。
これは最もだし、動物だけでなく何に対しての愛情にも言えるんじゃないかと思った。
愛情溢れていても客観性がないとよからぬ方向へ突っ走ってしまうかも知れない。日々、感情のコントロールを意識して過ごしたいと思う。
※画像のカエルちゃんは毎年、ウチにやってきます。
「今日は何匹いるかなぁ?」と筒を覗くのが楽しみだったりしますー。