少し前、この本を読みました。

「あの商店街の、本屋の、小さな奥さんのお話。」
大きな戦争が終わり、10年ほど経った頃。本屋に嫁いだ奥さんは結婚して1週間で旦那様を亡くします。
本のコトを何も知らない奥さんでしたが、人との関わり合いの中でたくさんのことを吸収し、学び、毎日を一生懸命生きていきます。
ぽっかりと空いた穴をすこしずつ縫い合わせるように過ごしていく奥さんは健気でとても愛らしい。旦那様の包み込むような温かさをも感じられ、読み終わった後、ふぅ…と小さく息がもれました。脱力。
この漫画はそんな温かいお話なのですが、絵本・児童書好きの私としましてはこれだけで終われません。
この漫画の中には数々の絵本や児童書が描かれています。
「おおきなかぶ」「スイミー」「いやいやえん」「ながいながいペンギンのはなし」「ぐりとぐら」・・どのページにあるか探すのも楽しいかも知れません。「ぐりとぐら」は開いたページもしっかりと描いてあってビックリしました。(ホットケーキを作るぼーる!)
そして、私がこの本を手に取った時「あっ!!」と思ったのがこちら。

この色合いですぐにわかりましたよ。
そうです。アレですよ!

『チョコレート戦争』じゃないですかー。表紙に描いてあるなんて素敵☆
大石真さんと北田卓史さんは私の中ではゴールデンコンビで、中でも「もりたろうさんのじどうしゃ」が1番好きなのですが、代表作と言えば間違いなく「チョコレート戦争」だと思います。
実は表紙に描いてあるのが「チョコレート戦争」とすぐにわかったのは良いのですが内容を薄っすらとしか覚えていないことに気づき恥ずかしくなって再読してみました・・・(笑)
内容は思いっきり子ども向けです。
洋菓子屋のショーウィンドウを明と光一がのぞいていたら、ガラスがパシッと突然割れたため、2人はあらぬ疑いをかけられることになります。腹を立てた光一はそのショーウィンドウにあるチョコレートの城を盗み出す計画をするのです・・。
大人にあらぬ疑いをかけられ反発したり、仲間に助けられたり。信じてくれる大人の存在と、子どもだから生まれる発想。
「やられたらやり返す」しかない光一ですが、それとは違う角度で話が解決しホッとします。正当な勝ちを得る子どもは本当に真っ直ぐだなと思います。
ある程度社会経験を積んでしまうと、理不尽と言う言葉にも多少は慣れていちいち反発せずに飲み込んだりしますけど、子どもの時はおそらく違ったんだと思います。
これを読んで1つ思い出したエピソードがあるのですが、それを書くとながーくなりそうなのでまたの機会にしたいと思いますー。ちなみに「理不尽と言う言葉を知らない私が中1で担任に反発した話」なんですけど、どうでもいいですね、はいはいわかりましたって(笑)
娘がそろそろ理解出来るかも知れないので、さり気なく本棚の真ん中に置いて置くことにします!
あ、「いやいやえん」も再読しよう〜。

「あの商店街の、本屋の、小さな奥さんのお話。」 (花とゆめCOMICS)
- 作者: 高橋しん
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2013/12/20
- メディア: コミック
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