バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

『ベルナルさんのぼうし』を読んで~他5冊の絵本を紹介します

 『ベルナルさんのぼうし』を読みました。

ベルナルさんのぼうし

ベルナルさんのぼうし

 

 

くまの ベルナルさんには、友だちが いません。
いっしょに くらす 家族も なく、 いつも ひとりぼっちでした。
でも、ベルナルさんは へいきです。

 

そんな文章で始まるこの絵本。

ベルナルさんはお気に入りの帽子をかぶって、散歩に行くことを唯一の楽しみとしていました。ある日、その帽子にキツツキが穴を作ってすみ始めるのです。

鳥が増えるとともにどんどん長くなっていく帽子はとても素敵でありながら、シュールだなと思いました。色とりどりの鳥も綺麗です。

「ひとりぼっち」でもいいと思っていたベルナルさんの気持ちの変化を感じながら最後まで読んでいくと穏やかで幸せな空気が流れました。

いまいさんの絵は優しい雰囲気が溢れていてとても好きです。

この絵本は基本的に見開きの1ページが絵で、もう1ページが文と挿し絵のような構成になっているのですが、この「挿し絵」が私のツボを刺激してくれるのです。

これは完全に私趣味目線でのご紹介。例えば、これ。

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穴からトカゲがにょろり。かわいい!後ろ足の引っかかり具合もなんとも言えません。ついでに右ページにキノコがいるのも見逃さないで下さい。
 
そして、もちろんこれ。
 

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キノコ!
キノコが靴下と一緒に干されているなんて…!
隣の靴下から何か覗いてますねー。可愛らしい。
 
『ベルナルさんのぼうし』は1度読んでから、こんな細かい部分見て行くと面白いと思います。
それから、この絵本にもう1箇所だけキノコが出てきますので良かったら探して見て下さいね☆
 
いまいあやのさんと言えば、こちらの絵本も大好きです。

 

108ぴきめのひつじ

108ぴきめのひつじ

 

 なかなか 眠れないメイは「そうだ!ひつじを数えよう!」と思いつきます。

「ひつじがいっぴき、ひつじがにひき・・・」とメイの上をひつじがぴょーんと跳び越えていきます。そして108ぴきめのひつじになった時…。

実は108ぴきめひつじはあまり運動が得意ではなく、メイの上を跳び越せなくてゴツン!とベッドにぶつかったのです。

そこでメイはどうしたら108ぴきめのひつじがベッドを越えられるか考えるのです。

色々な思いつきも楽しく、またひつじとメイがとにかくかわいいです。

 

特に「メイがかわいいな~」と思ったのがこちら。

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マクラを抱きかかえているメイ。
私、眠るのが大好きなんでメイみたいにマクラを抱きかかえていたいです。(出来れば一日中…)
 
ひつじの絵は丸っこいフォルムで触ると気持ち良さそう〜と思いました。
最後のページにたくさんのひつじに番号がふってありますので、ぜひ1から数えて見て下さい。けっこう時間がかかります(笑)
 
  
そう言えば以前、ボローニャ国際絵本原画展へ行ったことがあるのですが、そこにいまいさんの絵が展示してあり、「かわいいなぁ・・」と眺めていたのを思い出しました。

その時に展示されていたのは『くつやのねこ』の原画だったと思います。

くつやのねこ

くつやのねこ

 

 こちらの絵本は 色(特に赤!)がとても綺麗です。

それから魔物を前にした時に変わる猫の表情が良いです。悪そうになるんですよー。

「ながぐつをはいたねこ」をモチーフとした絵本なので、比べて読んでも良いんじゃないかなと思います。

猫好きさんはぜひ。

 

めちゃくちゃ余談ですが、昨年、柿喰う客「ながぐつをはいたねこ」の舞台を観ました。それが面白くて面白くて・・。「カラバ侯爵様」の言い方はもうウチでは葉丸さんマネになってしまいます・・。

 

 

以下、私セレクトの関連絵本。

 

『ベルナルさんのぼうし』ですから、「ぼうし」が出てくる絵本を。

 

おさるとぼうしうり (世界傑作絵本シリーズ・アメリカの絵本)

おさるとぼうしうり (世界傑作絵本シリーズ・アメリカの絵本)

 

 「ぼうし」と言うと真っ先に私が思い浮かべるのはこの絵本です。

子どもの頃から何度も読んでいて大好きです。

帽子売りのおじさんが頭の上に売り物の帽子を重ね乗せて歩いているのですが、ちょっとお昼寝をした隙に帽子をサルに取られてしまうんです。

おじさんは返して欲しくてサルに言葉を投げるのですが、サルは真似するばかり・・。

頭の上に十数個の帽子を乗せて歩くおじさんが何とも言えません。シュールです。

サルとのやりとりは面白くて笑ってしまいます。猿真似が本当にすごいんです。

最後のオチまでありますのでぜひ読んでみて下さい。

この本を読んだ後は「ツー、ツー、ツー」って言いたくなりますよー(笑)

 

どんぐりしいちゃん

どんぐりしいちゃん

 

どんぐりのしいちゃんはカラスのカースケさんがコレクションしている帽子を見てから「自分に似合うもっと素敵な帽子があるんじゃないかしら?」と思い始めます。

そこでカースケさんに頼んでコレクションの帽子をかぶらせてもらうのです。

最後はおわかりのように「自分の帽子が一番良かった」になるんですけど、色んな帽子を試しているしいちゃんの姿がかわいいんですよー。本当に。

最後のページ、カースケさんの表情もぜひ見てもらいたいです。

 

 

それから、ベルナルさんのぼうしみたいに大きさが変わる「かさ」の絵本。

ちいさなきいろいかさ (きんのほしストーリー絵本)

ちいさなきいろいかさ (きんのほしストーリー絵本)

 

 『わたしのワンピース』で有名な西巻茅子さんの絵本です。
私は『ちいさなきいろいかさ』の方が好きで擦り切れるまで読みました。
色んな動物がやってきて次々に傘に入れてあげます。傘は入れてあげた動物が入るように大きくなったり長くなったり形を変えるんです。
「ああ、みんな濡れなくてすむんだ~」と子どもの時の私はいつもホッとしていました。
 色が明るい感じで、これからの梅雨の季節にも良いかも知れませんね。

 

 

ついでに柿喰う客も紹介しておきますね。(柿喰う客

今年のこどもと観る演劇プロジェクトは「へんてこレストラン」です。

「へんてこレストラン」は宮沢賢治の「注文の多い料理店」をモチーフにしています。昨年観ましたが、リズムがあってとても面白かったです。音は一切ありませんでした。娘には少し難しかったようなので小学校中学年以上の子が良いかなと思います。

 

東京公演は6月にもありますよー。