バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

2015.2.9 〜視界の隅に映ったもの

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朝起きてカーテンを開けたらうっすらと雪が積もっていた。

向かいの家の青い屋根は白くなり、緑の松葉も半分くらい白のふわふわで覆い隠されていた。
物干し竿には白から透明になりかけた雪が光に照らされ、水滴をポタポタと落としていてその落ちる水滴の規則的な動きが美しかった。静かな朝だった。
そんな静けさも瞬く間に終わりを告げる。今日は月曜日だ。こども達が動き出すとバタバタと慌ただしくなり、時間が知らぬ間に過ぎていった。こども達が出かけて行くのを見送った後、自分の身支度をして車に乗り込んだ。

家を出てから20m進んだところではすでに渋滞している車の列があった。私は渋滞の列には加わらず、いつも通る田んぼ道コースを選んだ。この道でもそろりそろりと進んで行けば大丈夫だと思った。公民館を過ぎた辺りでこちらの道も渋滞していることに気づいた。そんなに混む道ではないのだが、雪で渋滞しているから脇道に入ってきた車が多いのかも知れないなぁと思ったけれど、目の前の光景を見て理由はそれだけではないことがわかった。十字路付近の田んぼに車が落ちているのだ。横転ではなく逆さま。ルーフが土のすぐ上にあった。ルーフはくねくねと曲がり、悲しい姿をしていた。車のルーフはあまり丈夫な作りではないと聞いたことがあったけれど、こんなところで納得してしまうのもなんだか残念な気がした。
逆さまになった車の横には寒空の下で寂しい顔をしたおじさんがポツンと立っていた。そのおじさんの元へ到着したばかりの警察官が近づいて行き、話しかけていた。
私はその横を通り過ぎ、そろりそろりと車を動かした。

会社に着き、息もつかずに仕事を始めた。実は今月に入ってから一緒に事務仕事をしている方がぎっくり腰になったようで会社に来ていないのだ。腰がやられてしまうと運転も出来ないし、座ることもできない。それ以外は元気な分、本人も「本当に情けないんだけど…」と何度も電話口で言っていたっけ。まあ、そんなこともある。「ああ、それなりにやるから大丈夫。うへへ☆」と答えてから電話を切り、フルに回転して1.5倍速ぐらいで仕事をしている(つもり)。完全にカバーできる訳ではないけれど、その辺はお互いわかっているので問題ない。出てきた時に少しでも単純作業が減ればラクかな?ぐらいのとこで。ね。
こどもが家で待っていると思うと残業というところに頭がシフトしないので、出来るだけフル回転。終わるとものすごく力が抜ける。電話が多い日は尚更。月曜日ってどうして電話が多いのかしら?あ、土日が休みだから当たり前か。

そんなコトを考えながら朝来た道を逆回転。もう、逆さまの車はなかった。陽が落ちた後のがらんとした田んぼがそこにあるだけだった。
家に着いてから簡単に夕飯の下ごしらえをして、息子が通っている塾へ向かう。今日は塾の面談もあるのだ。

部屋で塾の講師と向かい合う私と息子。講師が優しい口調で「ココを直すともう少し良いかなと思うんですよ」と話してくれた後に、「そうですね。わかります。そこは私も以前から感じていまして」とハッキリパッキリ、ばっさばっさと切り倒して話した私。「なかなかハッキリ言いますね。あはは…」と講師が苦笑い。
後で息子に「もしかしてキミから連想される親の像じゃなかったのかな?」と聞いてみると「そうだと思うよ」と息子にハッキリパッキリ言われた。
なんだ、その言い方こそが親子ではないかと思った。
 
家で関東より何週か遅れているタモリ倶楽部の録画を観ていた。空耳アワード。
2週分観たんだけど、これ、こどもと一緒に観て良かったのかな?と思ってしまった。
だってグランプリが「エッチをしているよ」の連呼やないの。どうなのよ。これで娘が笑ってたけどどうなのよ?毎年観ているからもう良いのか?青少年なんちゃらとかだったら引っかかるのか?ええぇい、知らぬわ。面白かったーって言ってたからもういいもーん。
 
 
そんな美しさも寂しさも忙しさも阿呆らしさもギュギュッと詰め込まれた日は私だけの大切な今日なのだ。