今年の4月は例年に比べ、雨が多いように感じている。
息子が「また、雨か。しかも横殴りの雨って!」と言いながら、雨合羽に手を通していた。
中学に入学してから彼は何回、雨合羽を着たのであろう。通学した日の半分は着ているのではないだろうか。学校指定バッグを市指定のゴミ袋に詰めて、自転車の荷台に乗せる。一連の作業をすでに滞りなく出来るようになった。
もう梅雨時期もこわくない。こわくない。
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先日、こちらの記事を書いた。
私のごんじりに対する愛を語ったラブレターである。
で、この記事を書いたらコメントで「いぶりがっことは違うの?」とのご質問を頂いた。わたくし、そもそも「いぶりがっこ」のことをあまり知らない。名前は知っている。食べたこともある。けれど、製法だとか、歴史だとか、いぶりがっこプロフィールをほとんど知らんのである。
私は本当に何にも知らないなぁと、自分の無知さに嫌気がさした。
さて「こんな時は本を読むに限る」と私は考え、先日ノビ文具へ行った際にもらってきたフリーマガジンを開いた。
それは秋田のPR誌「のんびり」であった。
「のんびり」
タイトルと表紙だけを見ても、あたたかくやさしい雰囲気がぷんぷん漂っている。

頭を使わずさらさら読み進めていると、あるページで私の手は止まり、目が釘付けになった。
なんとなんと、「いぶりがっこ」の特集が組まれていたのである。
タイムリーという言葉はこういう時に使うのではなかろうか。

いぶりがっこを作って30年の高橋キヨ子さんを取材している。
面白かったのが、高橋さんが話す方言そのままを文字に起こしていること。
大根は、最初は生の切り漬けを食べで、それがら1本漬けを食べで、それがら外で天日干したがっこ食べで…。でも、雪降るがら、みんな凍ってしまうべ。それでも大根はいっぱいあるし、もったいないどいうごどで、囲炉裏の時代に中さ干したのが始まり。
なるほど。「囲炉裏の時代に中さ干したのが始まり」なのか。
寒い国ならではの保存食。

いぶり小屋には1000本ぐらいの大根が吊るしてある。圧巻。すっごい。
夜も昼も24時間火は消ないので、夜は大きな薪を入れてるらしい。
高橋さんは渋柿も一緒にいぶしてるんだとか。どんな甘さになるのだろう。興味津々。

いぶした後は漬け小屋でつける。
漬けで60日ぐらいなるど、全部ミックスされて良ぐなる。
2ヶ月ぐらい待つのかぁ。食べられるまでうずうずしそう!
「のんびり」を読んでいたら、いぶりがっこが無性に食べたくなった。
お取り寄せでもしようかと考えてしまったくらい。
各家庭で味が違うらしいので、自分好みを探すのも良いのではなかろうか。
ってか、今号の「のんびり」、いぶりがっこが抽選で当たるって書いてあるではないか。
当てたい。
ものすごく当てたい。
結婚してから懸賞運が逃げていったけど、ここらで当たらないかしら?
とりあえず応募しよう。
そう言えば、ごんじりには確かスモーク味があったよなぁとふと思い出した。
あれは結局「いぶりがっこ」みたいなものなのではないだろうか?
スモークって燻すってことだもんね。
なんだか気になって、先ほどわさわさっと調べて見たら・・・
「スモーク風味」だった。
でたっ!風味!
風味なら違うやないの。騙されるとこだった。
スモーク風味のごんじりといぶりがっこ。
いつか味比べしたいぞよ!
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最後に。
「のんびり」の冒頭ページ。
ビリだ一番だ。上だ下だ。と
相対的な価値に惑わされることなく
自分のまちを誇りに思い、他所のまちも認め合う。
そんなニッポンのあたらしい「ふつう」を
秋田から提案してみようと思います。
時折、「ないものねだり」をしたくもなるけれど、都会になくて田舎にあるものも存在している訳で、それを誇りに思いたい。
1つ前の記事に書いた桑栄メイトみたいな建物を見つけてワクワクすることが出来るのはココに住んでいるから。
id:wattoさんが「あの近辺は再開発も進んでいて…」というローカルコメントを下さってニヤニヤしましたけど、桑栄メイトが昭和過ぎて、「このマチは全体的に寂れているんだろう?」なんて思った方はちょいと違うのよ。
近くにある図書館の入った建物は綺麗な外観であり、この図書館ってのが日本で初のPFI手法で運営されていたりする。その他にもたかーい建物が建ってる。
桑名は名古屋のベッドタウンでもあるから、古さと新しさの共存具合が絶妙で面白いマチだと思う。
と、まあ、ここまで書いておいて私は桑名市民じゃなかったりするんですけども!
さあ、私の住んでいる近辺をもっと色々探ってみようー。
面白いモノを見つけたらまたこっそり紹介しますね☆