今朝の道路は混みあっていて、行く先々の信号で足止めすることとなった。
「ふぅ」
ため息をついた私の視界に、前を走っていた幼稚園のバスがぐいんと入ってきた。ワンボックス型の幼稚園バスは右側にひとり掛け、左側にふたり掛けの席があるようであった。ざっと眺めたところ15人ぐらいの園児が座っており、頭にかぶった園指定だと思われる麦藁帽子が時折、ぴょこぴょこ上下していた。大きく動くわけではないが、園児はじっとしているのが難しいのか、座りなおすたびに麦藁帽子はぴょこぴょこ動いた。まるでもぐらたたきみたいだなと私は思い、自然と頬が緩んだ。
遠くを眺めるようにぼやっと園児達を眺めた。長い時間のようであったが、信号待ちをしているだけなのでほんの数分の出来事であろう。
車が動き出すとき、「あ、なんでこの子達は麦藁帽子なのだろう」と不意に不思議に思った。今はもう10月で麦藁帽子は不釣り合いなのではないか。
けれど、10月に入ったのは今週のことなのだからおそらく今週までが夏使用なのだろうなと思い直した。
私の夏はいつ秋へと変化したのかすでにわからない。夏の出来事がもう遠い過去になりつつある中で、まだ夏の余韻を引きづっている麦藁帽子がなんだか羨ましく思った。
斜め後ろの子へ顔をむけ、得意げに話をしている男の子はきっともうすぐ麦藁帽子を脱ぐのだ。
そして秋風が吹く。
***
MOE別冊『I LOVE 猫 絵本』を購入した。
ねことたぬきが出てくる絵本は紹介したけれど、他の動物が出てくる絵本もやりたいなと思っています。すぐにではないけれど。
リクエストありますか?あればそちらで考えたいかな。
- 作者: ヒグチユウコ,酒井駒子,どいかや,池田あきこ,佐野洋子,ミロコマチコ,100%ORANGE,町田尚子,とりごえまり,こみねゆら,高橋和枝,松田奈那子
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2015/09/24
- メディア: ムック
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