年越しするまでは忙しい。
けれど、年を越す、その瞬間を過ぎれば、1秒ごとに気が抜けていきそうな空気をいつも感じている。ぴんっとゴムが張った、はち切れんばかりの風船がしぼんでいくようでもある。
では、その風船にいつ空気を入れて、ぴんっと張ったとは言わないが、それなりに空気を含んだ状態へもっていけばいいのだろう。
抜けていったときとおなじように少しずつ、空気を含んであげればいいのだろうけれど、なかなかそういうわけにもいかなくて、しわしわ風船のまま動き出さなければいけないのが苦しいところである。
お正月の良いところは、ひとつの区切りができることにあると思っている。
今まで辛かったこと、苦しかったこと、自分を変えたいところ、負の感情もたくさん抱えているけれど、とりあえずまた、ここから一歩進んでみようかなと思えるめでたい空気がなんとも言えない。
すべてが上向きになるなんてこれっぽっちも思ってないけれど……、いや、ぽっちぐらいは思ってるさ、それぐらいは期待したいもの。
気持ちを新たに、また、ここから。
ゆっくり実家で時を過ごし、家に帰って家事を始めたとたん、もともと荒れていた手がぴきぴき切れ始めた。
手のひらも切れている箇所があって、「わたしはパーですぞ!」というような張り切ったパーをすると痛む。
そんな私の手に優しかったのは「紙和」のブックカバーであった。
三森さん(id:yuki3mori)のブログでも度々紹介されているこのブックカバーは購入してすぐでも手に馴染むような柔らかさがいい。紙でありながらも、私の痛々しい手に優しく寄り添ってくれた。
紙の特徴である毛羽立ちが出来始めると、この色もだんだんグレーっぽく変わっていくらしい。なんだか楽しみだ。
私もこのブックカバーのように少しずつ、変化できるように。
さあ、私は明日から仕事です!