バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

受験シーズン

週末は息子の私立高校入試だった。公立志望のため、いわゆるすべり止めってやつなのだが、すべり止めもすべったら…などと少しだけ思ってしまった。たぶん、大丈夫だと思うけど。

私が育った地域は私立高校がたくさんあって自分の学力に合わせた学校を受ければ良かったけれど、この辺りは少し違う。学校数自体が少ないため、1つの学校がかなりの数の生徒を受け入れられるように頭の良い子クラスからちょっと勉強得意じゃないよクラスまで設けているのだ。ざっくりいうと一番成績の良いクラスと一番下のクラスでは偏差値で20ぐらい違う。だから学校名を述べただけでは賢いのはどうかは判断できない。地域が違うとこんなに条件が違うのだな、へぇ~などと、のんきに思っていたけれど、試験当日の人の多さに驚いた。そうだよな、これだけ幅広く受け入れると受験生は多いわなと雪が降る中で思った。

試験が終わる頃、車で迎えに行き、指定の駐車場で待機していた。何人かの保護者は生徒がすぐに気づくようにと車から降りて駐車場の入り口まで歩いていた。私は車の中で待っていた。ふと考えた。同じ条件で息子ではなく娘の迎えだったら私は入り口まで歩いているだろうなと。娘と息子は当たり前だけれど性格が違う。息子は自分で目的物を探すことに優れており、車の色や形を頼りに効率よく探していくことも得意なので、下手に私が動かない方がスムーズに事が進むと判断した。結果、息子は迷いもなく私の車を見つけ、乗り込んできた。

「入口まで迎えに行っている人もいたけれど私はあえて行かなかったよ」

「それで正解」

息子とのやりとりにふふっと笑いながらも「これが娘だったら私は迎えに行ってるよ」と話した。娘は非日常の場面では焦って判断が鈍くなる可能性が高い。落ち着けばなんの問題もないのに、ただ闇雲に動くことになり、しまいには車を探し当ててもひとりで怒っている場面まで容易に想像出来てしまった。そのことを息子に話したら笑いながら「わかる」と言った。きょうだいに差をつけることはないが、対応は個々によって異なることを理解してくれていると本当に助かると思った。

「あの高校のエレベーターは三菱でトイレはINAXだったよ。チャイムの音がPanasonicというかnational系だよね」

試験の出来について語るよりも先に息子がいつもの調子で話をし出したのでウフフと声に出して笑った。

高校受験も通過点でしかないのなら、ひとつでも楽しみがあった方が良いように思う。

まだまだ先は長いよ。

これから楽しいこと、たくさんあるよ。