台風が来ると知って万全の準備をしていたのだが、拍子抜けするほど静かなものだった。梅雨の強く雨が降った日くらいだと思う。1日家にこもっているつもりだったけれど、夕方は外に出た。娘の自由研究用の模造紙を買ったり、娘がハマってるラブライブ!のゲームをしにゲームセンターへ行ったりした。ゲームセンターが思ったより混んでて、暇だからみんな来てるんだなと思った。
娘が遊んでいるあいだ、私はいつも本を読んでいる。音ゲーに必死な周りの方を眺め、すごいなぁと思いながら本を読んでいる。賑やかな場所であっても皆がそれぞれのことに集中している場であるせいか本を読むのが捗るのが面白い。
スーパーに寄って外に出たら虹が出ていた。
明日は暑くなるかも知れない。
昨日、友人に電話をした。私はあんまり電話が得意ではなく違った方法で連絡を取ることが多いのだけれど、この友人に限っては電話がいちばん早いと知っていた。番号が変わってしまっている可能性もふまえ、名前を尋ねて間違いないとわかってから自分の名を言った。
私とわかった時の声のテンションが明らかに上がっていてとても嬉しかった。話すテンポもまったく変わっていなかった。
「しばらく会ってないけどなんか変わったことある?」
私が尋ねると、
「うん!また太った!」
と軽快に返してくれて笑ってしまった。
この人はずっとこうだった。そしていつも笑っていてくれる人だった。
前に会ったとき、私は迷ったり悩んだりしたいる状態で、友人にとって私が一緒にいて楽しい相手になっているかわからなかった。
「ごめんね。なんかあんまり楽しい感じじゃなかったよね」
そう発した私に
「何を言うの。そんな時のためにいるんじゃない!」
と言われたのだ。あの言葉に私は何年も救われた。
バイバイと手を挙げた私の手にハイタッチしてくれて、「またね」と言ってくれたことも忘れていない。
この友人に限らず、私が苦しかった時に助けてくれた人達を私はずっと大事に思っている。例え、一時だけでも私の存在を理解し、私を私として見てくれた人を私は忘れることはないだろう。