バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

20190731 ~水平線のように

時々、海を眺めたくなる。

私にはいくつか気に入っている海が見えるスポットがあり、先日そのうちの1つに行ってきた。その場所はある公園の中に存在している。

私が公園に着いたとき、公園の真ん中にあるグラウンドでは野球の試合が行われてた。グラウンドを囲うように造られているアスファルトの道を額に汗を滲ませながら歩き、公園の奥にある丘を登った。階段が20段くらいあるその丘は人工で造られたものだと思われた。1段がわりと高くえっちらおっちらという擬音が似合うような登り方をして、やっと頂上にたどり着いた。頂上には「あづまや」があり、私はどかっと腰をおろした。生暖かい風が何度も通りすぎた。それでも風があるだけ助かった。視線を上げると海が見えた。建物の屋根の向こうにまっすぐな水平線が見えた。定規も使わずになぜまっすぐになるのだろうかとぼやっと考えたりした。そのあと、持参した本を開いて読み始めた。春や秋だともっと気持ちよく過ごせるのでたまに本を読みに来ている。ムダな音がなく、顔を上げれば海が見え、野球をしている光景や遊具で遊んでいる子どもも見える場所はあんまりないのではないかと思う。

時の流れが永遠に感じられた。

ペットボトルの飲み物を半分飲み終えた頃、友人が公園にやってきた。私と同じようにえっちらおっちらと登ってきた。あづまやの屋根からぶら下がる蜘蛛を眺め、海を見た。ムダ話のようなそうでないような話を延々とした。辛いことがあって本当は泣いてしまうかと思ったけれど、ずっとずっと笑っていた。疲れることなく止まることなく話が続く相手がいて幸せだと思えた。

いつの間にか野球の試合が終わっていてグラウンドには誰もいなかった。階段を一緒に降りてアスファルトの道を歩いた。

「じゃあね」

その日の別れの言葉はまた会えることを示唆したものであったことが嬉しかった。

「じゃあね」

返したときの私はうっすら涙が浮かんでいた。だから振り返ることはしなかった。ずっと歩いて行けるようにまっすぐ前を見ていた。

水平線くらいまっすぐに前を見ていた。