いつものように、バタバタしながら仕事へ出かけた。車を走らせていると、「シートベルトをしめましょう」と書かれた札を持っている人がいたり、警察官が立っていたりした。春の交通安全週間だからなぁと思いながら聴いていた歌を口ずさんだ。
昼前に仕事を切り上げ、午後からは中学校の入学式へ出かけた。入学式は約20分でそのあとの説明なども20分だったので、体育館に居た時間は約1時間くらいであった。
体育館から出てすぐに話しかけられた。娘が保育園に通っていたときに仲が良かったヒナちゃんのお母さんだった。私もヒナちゃんのお母さんは話しやすくて大好きだったのだけど、子どもの小学校が違ったため、それ以降疎遠になっていた。
「久しぶり!同じクラスやったやん。良かった~」
「あ、そうなん?見てなかったわー」
私は同じクラスの子の名前をチェックしていなかったのに、ヒナちゃんのお母さんは娘の名前をちゃんと探していてくれたようだった。何年も会っていなかったのに、そんなことをまるで感じずに話をできたこと、私の話を聞いてくれるだけでなく、私が前に話したこともよく覚えてくれていたことなどがひどく嬉しかった。
ヒナちゃんのお母さんと別れ、車に戻って娘を待った。やってきた娘は開口一番「ヒナちゃんが話しかけてくれた。何にも変わってないねって言ってくれたよ」と、言った。
娘もきっと嬉しかったのだと思う。
入学式後の説明で、「すぐに休校になる可能性があるので、書類を明日までにすべて出してほしい」と話されたため、帰宅後に書類を何枚も書いた。子どもたちと話をしながら進めている最中、学校からのメールが届いた。メールには明後日より休校と書かれていた。
娘の制服に名札をつけたあと、ハンカチにアイロンをかけた。
刺繍が入ったガーゼのハンカチもマスクにできるかな、などと考えながら、しゅわしゅわ蒸気の出るアイロンをひたすら動かした。
『タイムライン』のような風景をまた見られる世界がやってきますように。
できるだけ、はやく。
『こりゃ まてまて』
ちょうちょや、ねこ、はとなどを追いかけるこどもが愛らしくて微笑んでしまう。
この絵本は以前に私の「ほしいものりすと」からどなたかがプレゼントしてくれました。
今も大事に読んでいます。ありがとう。