バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

風花

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「今朝、風花が舞ってましたね」

話した相手が風花を知らず、ほんの少しさびしくなった。

 

「かざはな」という響きが好きで、風花が舞っている日はつい、言葉にしたくなる。車を運転しているとき、ちらちらと風花が舞っているとすぐに視線を山に向ける。山の上の方がうっすら白くなっているのを確認したとたん、なんだか急に寒くなってくる。

注射器を見ると痛くなる。

ストーブの上で沸騰しているやかんを見ると、暑くなる。

実際、どれほど体に刺激があるのかはわからないが、視覚によって補われる情報はときに優しく、ときに厳しい。

澄んだ空気の中を泳ぐように舞っている風花は、私を穏やかな気持ちにさせてくれる。

私の心を蝕む情報は時折、フタをして視界から追い出す。それが私を保つための方法だ。

 

先月から忙しいことに変わりはないが、少しだけ余裕が出てきた。

緊張がほどけ、私が何をするためにそこにいるのか、やっと理解し始めたからだろう。

 

私はもっと素直に生きても良いかなと、最近考えている。

誰かの心を穏やかにできるような、風花見たいに舞えるような、そんな振る舞いができるように毎日、ゆっくり呼吸をしたいと思う。

 

 

 

 


https://youtu.be/1Yd2jpjrBi4