梅雨が開けたとたん、ぐんぐん上がっていく気温。
冷房をつけた部屋から出るのがイヤで重たくなった足をなんとか動かし、一歩進む。
また一歩。
またまた一歩。
ドアを開けると、通路にセミが落ちていた。
このセミは力尽きてしまったのか?と思い、横目で眺めながら一歩進むと、私の足音を感じたのかセミはバタバタと羽を動かし、その場でブレイクダンスのように回転した。
回転しながら進むセミ。
逃げるように階段を降りるワタシ。
毎日は平凡でやるせなくなる瞬間がよくあって、それでも面白いこと探して生きるってたいへーんとか思いながらへらへら笑ってる。
へらへら笑ってたら、開いてる口の端に誰かがやわらかくてやさしいものを詰めてくれるような気がして。
そういうの思ったことない?
ほら、日本人って大きく開いている穴とか池とかにチャリーンってお金投げてお願いごとするでしょ?それみたいにさ、誰かがお願いごとするときにほんの少しだけ私のしあわせ願ってさ、やさしさ分けてくれるかもしれないじゃーん。たりきほんがーん。
べつに暑さにやられてるわけじゃないよ。
わたしはわたしらしくいたいだけ。
ただ、それだけ。
夏になると、こういうレトロでチープっぽい大ぶりのピアスをしたくなる。
原色の服を着て颯爽と歩きたくなる。
背筋をぴんと伸ばして。
顔を上げて歩くのよ。
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