
じっとりとした汗が首にまとわりついてきた。
不快指数が上昇したのでバッグからタオルを取り出し乱暴に拭ってみる。ふたたび首に触れるとべたべたした感触はまだそこにとどまっていた。
ふと、わたしを不快にしたものは本当に汗だけだったのだろうかと考えた。本当にまとわりついていたのは汗のみだったのだろうか。この気候とともに漂ってきたあらゆる出来事の数々に私は何かを重ね合わせていないだろうか。
疑いだすと強くあろうとしていたモノがすべてまやかしであるように思え、私は思わずしゃがみ込んだ。
立っていると揺れるから。
姿勢を低くすれば倒れないから。
揺らぎは音もなくやってくる。
背後から。
そうっと。
✽✽✽
暑いですねー。
みなさま、ご自愛下さいませ。