始まっても終わってもいない

雨音があまりにも大きかったのでどれほど雨が降っているのだろうと外を眺めた。 目の前にあった広葉樹の木は、わりと大きな木で、上部は雨に打たれて葉が揺れていたが、下部は上の葉が守ってくれているのか揺れていなかった。だが、下部のとある枝だけは上の葉に守られず、雨がばしばし当たって揺れていた。どうやらその枝…