バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

スーパーマーケットで。

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きのこの日。

雨が降っていたので、息子を塾へ送って行った。

塾の迎えまでは時間があるため、ショッピングセンターをうろうろしたあと、本屋さんへ。

児童書コーナーで4歳くらいの男の子が何冊かの絵本を並べて「困ったなぁ、選べないなぁ」と呟いていた。どうやら1冊だけ本を買ってもらえるようなのだが、なかなか1冊に絞れないため、悩んでいるようだった。お父さんらしき人が男の子の背後から「どれか選びなよ」と声をかけ、また違う棚を眺めていた。男の子は声に出して「困った」を何度も繰り返していたため、思わず声をかけてしまいそうになったが、グッと堪えた。自分で悩んで悩みぬいた一冊が一番いい思い出になりそうな気がしたのだ。もしもあまり面白くなくてすぐに忘れてしまうような内容だったとしても、悩んだ思い出だけきっと残る。本の内容より背景が思い出になることは多々あるのだから。

 

スーパーへ行くと、スーパーの外に赤ちゃんが乗れるカートが置き去りにされていた。

私が牛乳パックやペットボトルを資源回収の袋へ入れていると、雨具を着たスーパーの係員らしきおじさんが「こんなところへ置き去りにして……」と言いながら置き去りにされたカートの方へ進んで行った。

「すみません……」

その時、カートを使った本人とみられる女性がどこからか現れ、係員へ謝っていた。あのカートは長い時間放置していたように思われたのだが、女性はどこから出てきたのだろうと不思議に思った。係員はカートをころころ転がしながらスーパーの入口へ向かった。入り口にはもう少し若い係員の男性がいて、雨にぬれたカートを1つずつ丁寧に拭いていた。

スーパーで会計をすませ、買い物袋につめているときに、隣のサッカー台の上に男の子が腰かけてゲームをしている姿が目に入った。サッカー台(買い物かごから買い物袋に詰め替えるため台)の上にこどもが座っている姿を目にしたのはこれがはじめてではない。次に見かけたら声をかけることにしようと決めた。

まだこどもが2人ともちいさかった頃、スーパーへ行った際にいくつも重なっていたカートをこども達が引っ張って出してくれたことがある。どこかに引っかかっていたようで、なかなか引っ張り出せなかった姿を見た見知らぬおじさんが、こども達が遊んでいると思ったらしく「最近の親はこどもを叱らないのか!」と私に怒鳴ってこられた。その場ではすみませんと謝って終えたけれど、車に乗ったとたん涙が止まらなくなった。私は仕事を終え、こども達を保育園に迎えに行ったあとだった。様々な思いが駆け巡って疲れていたのだと思う。

 

ただ買い物をするだけでもこどもを連れていると色々なことがあった。

 

先日、ベビーカーを押しているお母さんが会計をしている際、ベビーカーに座っていた女の子がアンパンマンのぬいぐるみをぽとんと落とした。女の子は拾おうとしたが、届かない様子だったので、私は拾って女の子に渡してあげた。だいぶお顔の黒くなったアンパンマンを女の子は大事そうに抱えた。お母さんは私に気づいて「ありがとうございます」とお礼を言ってくれた。その声があまりにも優しくて私は知らぬ間に微笑んでいた。 

 

なにか

今年はハチが多いらしい。

と、こないだ娘が学校で聞いてきたようだが、実際にハチを目にすることが多い気がしている。

先日、公園に行った。その公園は起伏のある箇所があり、ちょっとした山道を歩いているような気分になれてしまう素敵スポットであったが、うひょひょと浮かれて歩いていたら、木の根元あたりにハチがたくさんいて驚きのあまり飛びあがってしまった。耳を澄ませたらブブブンと羽音も聞こえてきた。あまりの怖さに前のめりに歩いたため、足がもつれて転びそうになった。

ハチを見たら、逃げちゃダメ!というけれど、ブブブン羽音を聞きながらゆっくりしずしず歩くなんてなかなか大変なことだなと思った。

その後、その近くを男の子と母親、おじいちゃんらしき3人組が通ったようで、木々の間から男の子の泣き声が聞こえてきた。

「わーん。だからこんな道歩きたくないっていったんだよー」

「はやくもどろうよー」

「お母さんがこっちに行こうっていったけど、最初からイヤだったんだよー」

声を聞く限りでは驚いただけで刺された様子ではなかったので安心したのだ。

 

ハチが飛び、きのこが生え、こどもが斜面をそりですべって笑っていた。

公園の特別ではない光景に時々グッときてしまう。特別ではないのに、自分では手に入れられない何かのような気がして羨ましく思っているのかも知れない。

きっと私が持っている特別ではない「何か」も羨ましがられていて、あなたが持っている「何か」を私は羨ましく思っているのだろう。

 そういうのがぐるぐる回りながら、世界は作りだされているような気がしている。

 

 

ロロ『BGM』を観ました

ロロ『BGM』を観た。

「ロロは面白いよ!」と以前から友人に聞いてはいたけれど、なかなか観る機会に恵まれず、「もしやこの先も見れないのでは?」と思っていたが、まさかの三重公演に興奮し、慌ててチケットを取った。

何度も足を運んでいる三重県総合文化センター小ホールは、私が今まで見た小ホールの中で一番混んでいたように思う。前売りチケットは完売し、当日券は増席のみで、階段にも椅子が出されていた。ぎゅうぎゅうづめである。

皆の熱気も最高潮になったであろう時に舞台は始まった。

私は演劇の知識を持ち合わせていないので、細かいことはわからないのだけど、一言で言うととにかく「キラキラ」していた。

舞台は東京から仙台へ向かう車が中心で、2つの時を交錯しながら話が進んでいく。

回想シーンと現在が非常にわかりやすく割られていて、あまり舞台を観たことがない人でも迷いなく、世界へ入っていけるように感じた。

タイトル「BGM」が表すように、音と光が有効に使われており、最初から最後まで眩しいくらいにキラキラとした舞台であった。

こんなにキラキラした舞台を観たのははじめてだった。

良いとか悪いとかそういう評価はわからないのだけれど、観劇後に気分が高揚し、足取りが軽いってだけで素晴らしいのではないだろうか。

 ミュージシャン、江本祐介が「BGM」の音楽を担当しているのだが、音楽担当だけでなく、いつの間にか俳優として舞台に立っていたのも面白いなと思った。それで、その江本さんがまたいい感じの雰囲気で「君の食器が洗いたいよ~」と歌いだすのだ。笑ってしまうって。

どの曲も本当に良くて、笑ったり、グッときたり、音楽なしには語れない舞台だと思った。

 

過去を振り返る時に、その場の映像だけではなく、音やにおいがともに思い起こされ、ノスタルジック増し増しで死にそうになることがあるのだけれど、あの感覚をこの舞台で得たような気がしている。

きっと、場面展開とか光の使い方とか、舞台を知っている人からすればおおっ!すごい!っていうところは多々あるのだろうけど、私は思いだけでいいよ。

 

幸せな気分だったから。

 

 

この曲、「夜の雨に流れるうた」を聴くだけでも雰囲気が伝わるかも。

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