バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「見える」「見えない」

気圧が不安定なためか、ここのところずっと頭がいたい。「いたい」が慢性的になると、それが通常のように感じてきて、いたくなかったときを思い出せなくなる。 そうやって、心が蝕まれていることに気がつかないふりをしていたあの頃の日々の苦しさはだんだん…

詫びクッキー

休日から平日へ変わるとき、気持ちはなだらかにしか切り替わることが出来ないのに、時間はそんなこともお構いなしに規則的に動いていく。 友とにこやかに過ごす時間が私の生活に必要であることをまざまざと感じ、嬉しさと寂しさがマーブル模様に混ざりあって…

私も存在している 『存在している 書肆室編』

4年前、はじめて『本の会』へ行った。 友人から「『本の会』は色んな本も知れるし、そこで出会った人たちもとても面白い」と聞き、ずっと行きたいと思っていたのだ。だが、そのときの私の家庭は最悪で、夜に開催されていた『本の会』に行くなんてとても出来…

貝殻のように。

あれだけ怖かった、アパートの階段を上がる足音が聞こえてきても何も思わなくなっていた。多くの人が生活をし、行き来している音は怖いどころか少しの安らぎを与えてくれる。 人が怖かったときもあるし、私の口から発することばが、いつも誰かを傷つけてしま…

まだ、寝ていてよ

華やかなアーケードをくぐり抜け、ただひらすら続く1本道のような日常へ足を踏み入れたとたん、次から次へ積まれていく案件の数々。 処理をできる人が限られるため、どうしても私の机にはたくさんの紙が集まってくる。とりあえず、上から崩そう、手を動かせ…

『ホンツヅキ三重2023』

開催を心待ちにしていたホンツヅキ三重2023へ行った。 ホンツヅキは三重県内で活躍される古本屋さんが集まって作った団体「三重県まちの古本屋さん協会」が主催している古本市である。昨年の第1回開催は多くの人で賑わっており、今年の第2回も皆が今か今かと…

この夏は……

ここのところ、あまりからだの調子がよろしくない。めまい、気圧による頭痛、月の半分くらい続く月経。季節と年齢的なものが一気にきている感じがして、途方にくれつつ、半笑いを浮かべている。 「この夏にしたいことはなんですか?」 Twitter経由のマシュマ…

私は考える

集団で会話をするのではなく、1対1で会話をするとき、自分の口から発せられる思いもよらないことばに驚くことがある。 それは、先日、寺地はるなさんと話しているときや、サウダージブックスから本を出版された大阿久佳乃さんと話しているときに感じたことだ…

特別であり、特別ではない、日常のはなし

朝からしとしと、あめふり。 今日は、人と会う約束をしていた。 ずっとお会いしたかった方だったので、やや緊張してしまったらしく、朝からお腹の調子が悪かった。誰かと会うのに緊張し、それ以上に楽しみに思ったのは何年ぶりだろう。 駅で待ち合わせをした…

光るきのこ!

5月のある日。 いつもお世話になっている岩出菌学研究所さんから荷物が届きました。 品名には『光るきのこ!』と書かれておりました。 そうです。今年もヤコウタケ栽培キットをお送り頂きました。広報のFさん、いつもありがとうございます。 という訳で、慣…

『くもをさがす』

部屋の壁をアシダカグモが登っていた。長い足を動かして天井に移動し、また壁を這っていく。アシダカグモは大きめのクモのため、見た目が苦手な方も多いと思うが、宿敵Gを食してくれる益虫なので、静かに見守るのがいい。私も昔はいちいち驚いていたが、今は…

奥二重

産まれたとき、私に与えられたのは奥二重の瞼だった。 奥二重はややクールな印象を与えるようで、幼少期の頃は「かわいい」よりも「きれい」と言われることが多く、居心地が悪かった。「かわいい」に憧れたこともあった。けれど、なぜか二重にしたいと思った…

起床。寝ぼけたまま洗濯機へ向かい、洗濯物をかごへ入れると、ベランダへ出て洗濯物を干し始めた。近くの施設の人が外の喫煙所に並べられた椅子に腰かけているのがタープ越しに確認出来た。 施設ができる前、ここは田んぼだった。 私が今の住まいに越してき…

パンの香り

太陽の光が、頭のてっぺんにふりそそいで来るのを感じながら、パン屋さんへ向かった。ドアを明け、トングを持ち、棚に2段に並べられたパンの中から、私の手が選ぶパンを探す。甘いパンとしょっぱいパンを1つずつトレイに乗せたあと、「焼きたて」の文字に誘…

20230603 ~シンプルで熱のある何か

昨夜は台風が接近する中、三重県立文化会館でウィーン少年合唱団を堪能した。10~14歳の変声期前という短い期間に限られたメンバーが舞台の上で美しい歌声を響かせる。少しの幼さを纏った清らかな声に、年を重ねた自分が汚れているように思えてしまった。『…

同じところに佇んでいる

新人さんの取った電話が、横から聞いているだけでまだ処理できそうにない内容だと判断したので、電話を代わった。 「こんにちは」 話したことのある相手に向かって挨拶をしたら、明らかにホッとしたトーンでしゃべり始めた。「ホッ」って言葉が電話越しに聞…