バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

特別であり、特別ではない、日常のはなし

からしとしと、あめふり。

今日は、人と会う約束をしていた。

ずっとお会いしたかった方だったので、やや緊張してしまったらしく、朝からお腹の調子が悪かった。誰かと会うのに緊張し、それ以上に楽しみに思ったのは何年ぶりだろう。

駅で待ち合わせをしたのだが、学校の先生が「あー、これはよく間違えるやつでーす!分かりやすく○印をつけておくように!!」というような、わかりやすい間違いが発生し、未然に防げなかった自分を呪う。

なんとか合流し、「はじめましてー」の言葉もあったのかなかったのか、忘れたくらい、そこそこに全力モードで喋り出した。はじめて会った気がしないのは、ネット上で長いあいだお友達だったためなのだろうか。

「いやぁ……なんだか緊張しちゃってお腹の調子が悪くて……」

「緊張すると、お腹の調子が悪くなるタイプですか?」

「いや、そんなことはないんですけど」

「じゃあ、緊張でお腹の調子が悪いわけではないんじゃ……」

「!!!」

お会いしてすぐの会話がこんな感じだったため、すでに楽しくなる予感しかありませんでした。

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ここから先を書くにあたり、お相手にも許可を頂きましたので、名前を伏せずに書かせて頂こうと思います。

はてなブログをはじめた頃に知り合った方が、その後、「寺地はるな」名で作家として活動されるようになりました。私からすれば、楽しくブログを書いていた仲間であり、友でしたので、本が出版されるたびに購入し、楽しく読ませてもらっています。

今回、念願の!はるなさんとティー(お茶!でも実際はコーヒー!)が出来ましたことをここに報告させて頂きます。関係各所の方々、いつも生暖かく見守って頂きありがとうございます。やったよ!えこ、やったよ!

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話をしながら歩き回り、ようやくinした某喫茶店にて、デザートとコーヒーで5時間粘るという「お、おま、学生かっ!」な、時間を過ごした。作家の仕事について興味があり、質問をしたいと思ったが、あんまり質問ばかり繰り出すのも失礼だと思い、「すみませーん!作家の仕事について聞きたいんですけど、どれぐらい聞いても良いものですか?」と、先にこれから質問を投げかけても良いか質問をした。苦虫を潰したような顔で「どれだけでも、おっけーです……」と言ってくれたはるなさんは心が広いと思った。

最近読んだ本、思いがけない読者の反応、子どものこと、田舎の因習のこと、次から次へと変わる話題のどれもが楽しくて面白くて、ああ、私はただおしゃべりがしたかったのだと思った。はるなさんがいい感じに立ててくるフラグを回収したり、もはや、息もぴったりだった(自画自賛)。

途中、トイレに立ったのだが、トイレの水が自動に流れるタイプで、尚且つレバーが同時に自動で回るものだった。以前にも見たことはあったが、面白いと思ったので、「はるなさん、レバーも回るからぜひ、見てきて!」とムリヤリにトイレを勧めた。トイレから戻ってきたはるなさんにレバー、面白かったでしょ?と尋ねたら、はるなさんは神妙な面持ちで「レバーも面白かったのだけど、水が流れる時に便器の中がライトアップされていたのが不思議で……」と言ったのだった。私はライトアップを見過ごしていたので、「ええ!今、まさに流れる尿が!ライトアップされるって!なにそれ!」と興奮してしまった。完全にド変態である。「掃除がしやすいようにかなぁ……」と呟いたはるなさんの答えがおそらく正しいと思う。

 

今回のデートはメインテーマのない、完全フリートークだったのだけど、「私たちは特別ではない誰かの日常が知りたい」ということが話の根底にあったように思う。何者かになりたいって人もいるとは思うけれど、存在するだけで何者かであることも忘れないで欲しい。

私と同じ「今日」を過ごした人はいないし、あなたの「今日」と同じ人もいない。だから、日記を書いても言葉にしても、みんなは違うし、更に言えば、同じ空間にいても見えているものも違う。

あなたの「今」を少しでも見せてくれると私は嬉しい。そこから見える世界をのぞかせて欲しい。

はるなさんと話をしたことで、言葉を伝えることの楽しさについて、あらためて考え、今この文章を書いている。

 

とりとめがないのは、今日が楽しかったからだ。

頑張りすぎず、それぐらいでいきましょう。

そうじゃないと、すぐに息が上がっちゃうよ!(歳のせいとか言わないように!)

 

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寺地はるなさんの本、面白いから読んでね。