『フワフワ』を読みました。
おおなり修司さんと高畠那生さんの組み合わせで面白くないわけがないでしょ!と思い、本屋でぱらぱらめくってみたら……やっぱり面白かったのです!
タイトル『フワフワ』の文字からふわふわしていますが、すべてのはじまりはダチョウの羽根がふわふわと舞ったから。そこから、あれよあれよの疾走感ある展開でページをめくりながら「うぉー、あぁー!」叫ぶことになるのです。
出てくる文字はほぼ擬音のみ。それでいてこの面白さが出せるのは、常にユーモアのある作品を送り出しているおふたりだからできることなのでしょう。
いやぁ、すごい。勢いだけでここまでできるんだ!(笑)
動物達の表情も愉快でついつい笑ってしまいますよ。
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で、ですね、私はこの絵本の絵を担当されている高畠那生さんが好きなのですよ。このブログで紹介したことがあるのは、雨の絵本をあつめた時の『かえるのおでかけ』だけですけど、他にも面白いのがたくさんあるのです。
まず、忘れてはならないのがこちら。
『でっこりぼっこり』
きょだいじん(巨大人)がマラソンをしてできた足跡をあんなことやこんなことに使ってしまうし、地球の裏側まであぁ、そんなことに…。
出版社の紹介に「徹頭徹尾役にたたない絵本、ここにあり。」と書かせてしまうくらいナンセンスで面白い絵本なのです。
次はこれ。
『たとえば、せかいがゴロゴロだったら』
「みなさん、ゴロゴロするのは、すきですか?」ではじまるこの絵本、ついつい「ゴロゴロ好き好き!」と答えてしまうくらい私もゴロゴロ好きですなんですが、実は表紙に描いてあるゴロゴロ島ではみーんなゴロゴロして生活しているのです。いやっほぅ!夢の島!
学校の授業もゴロゴロ、車での移動もゴロゴロ、プロスポーツの名も「プロゴロゴロ」みーんなゴロゴロ。
だけど、最後のオチであー、そうなのか!そっちか!って思います。シュールでナンセンス。これぞ高畠ワールド!
『フワフワ』のように文は他の方が書かれて、高畠さんが絵を担当する絵本も多いのですが、その中で好きなのはこちら。
『ほんとはスイカ』
イトウくんがあるいていると、「おれはスイカだ」と言い張るイカに出会います。え?そんなことないよね?と思ったらイカは『ス』 を落としたと言うのです…。
そこから始まる文字遊び。「イカ」と「スイカ」だけだったら、わかりやすいようだけど、イトウくんが巻き込まれていき、文字もどんどん変化していきます。ただの文字遊びだけではなく、話の展開もテンポが良く、ラストまで流れるように進んで行きます。
可愛くって面白い、素敵な絵本です。
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『フワフワ』も紹介した他の絵本もとっても面白いので、ぜひ読んでみて下さい☆
最後に。
『フワフワ』の文を書いているおおなり修司さんと絵を描いている高畠那生さんの共通点をみつけましたよ!
それは、だるまの絵本をかいていること!!
かこさとしさんの「だるまちゃん」やかがくいひろしさんの「だるまさん」があることも考えると、「だるま」って絵本の題材にしやすいのかしら?なんて考えてしまいますね。
私もだるまのお話考えようかしら??