バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

なにか

今年はハチが多いらしい。

と、こないだ娘が学校で聞いてきたようだが、実際にハチを目にすることが多い気がしている。

先日、公園に行った。その公園は起伏のある箇所があり、ちょっとした山道を歩いているような気分になれてしまう素敵スポットであったが、うひょひょと浮かれて歩いていたら、木の根元あたりにハチがたくさんいて驚きのあまり飛びあがってしまった。耳を澄ませたらブブブンと羽音も聞こえてきた。あまりの怖さに前のめりに歩いたため、足がもつれて転びそうになった。

ハチを見たら、逃げちゃダメ!というけれど、ブブブン羽音を聞きながらゆっくりしずしず歩くなんてなかなか大変なことだなと思った。

その後、その近くを男の子と母親、おじいちゃんらしき3人組が通ったようで、木々の間から男の子の泣き声が聞こえてきた。

「わーん。だからこんな道歩きたくないっていったんだよー」

「はやくもどろうよー」

「お母さんがこっちに行こうっていったけど、最初からイヤだったんだよー」

声を聞く限りでは驚いただけで刺された様子ではなかったので安心したのだ。

 

ハチが飛び、きのこが生え、こどもが斜面をそりですべって笑っていた。

公園の特別ではない光景に時々グッときてしまう。特別ではないのに、自分では手に入れられない何かのような気がして羨ましく思っているのかも知れない。

きっと私が持っている特別ではない「何か」も羨ましがられていて、あなたが持っている「何か」を私は羨ましく思っているのだろう。

 そういうのがぐるぐる回りながら、世界は作りだされているような気がしている。

 

 

ロロ『BGM』を観ました

ロロ『BGM』を観た。

「ロロは面白いよ!」と以前から友人に聞いてはいたけれど、なかなか観る機会に恵まれず、「もしやこの先も見れないのでは?」と思っていたが、まさかの三重公演に興奮し、慌ててチケットを取った。

何度も足を運んでいる三重県総合文化センター小ホールは、私が今まで見た小ホールの中で一番混んでいたように思う。前売りチケットは完売し、当日券は増席のみで、階段にも椅子が出されていた。ぎゅうぎゅうづめである。

皆の熱気も最高潮になったであろう時に舞台は始まった。

私は演劇の知識を持ち合わせていないので、細かいことはわからないのだけど、一言で言うととにかく「キラキラ」していた。

舞台は東京から仙台へ向かう車が中心で、2つの時を交錯しながら話が進んでいく。

回想シーンと現在が非常にわかりやすく割られていて、あまり舞台を観たことがない人でも迷いなく、世界へ入っていけるように感じた。

タイトル「BGM」が表すように、音と光が有効に使われており、最初から最後まで眩しいくらいにキラキラとした舞台であった。

こんなにキラキラした舞台を観たのははじめてだった。

良いとか悪いとかそういう評価はわからないのだけれど、観劇後に気分が高揚し、足取りが軽いってだけで素晴らしいのではないだろうか。

 ミュージシャン、江本祐介が「BGM」の音楽を担当しているのだが、音楽担当だけでなく、いつの間にか俳優として舞台に立っていたのも面白いなと思った。それで、その江本さんがまたいい感じの雰囲気で「君の食器が洗いたいよ~」と歌いだすのだ。笑ってしまうって。

どの曲も本当に良くて、笑ったり、グッときたり、音楽なしには語れない舞台だと思った。

 

過去を振り返る時に、その場の映像だけではなく、音やにおいがともに思い起こされ、ノスタルジック増し増しで死にそうになることがあるのだけれど、あの感覚をこの舞台で得たような気がしている。

きっと、場面展開とか光の使い方とか、舞台を知っている人からすればおおっ!すごい!っていうところは多々あるのだろうけど、私は思いだけでいいよ。

 

幸せな気分だったから。

 

 

この曲、「夜の雨に流れるうた」を聴くだけでも雰囲気が伝わるかも。

soundcloud.com

 

 

lolowebsite.sub.jp

 

 

おつきみどろぼう

月がまるくて大きく見える日にお月見泥棒用のお菓子を庭に置いておいた。学校から帰ったこどもたちは大きな袋を持って、近所の家を回って歩くのだ。

私が住んでいる地区は最近、家がたくさん建ったため、例年より多めにお菓子を用意していたのだが帰宅したら2つしか残っていなかった。ぎりぎり。足りて良かった。

袋にいっぱいのお菓子を持って帰ってきた娘が、お菓子を食べている様を見ていると他のこどもも喜んでくれただろうかと思う。こどもだって毎日学校へ行って頑張っているのだから楽しみがあってもいいだろう。笑える日があってもいいだろう。

私はこどもが笑っている姿を想像しながら笑っていたい。

 

こどもを可愛がらない親というのもある程度存在していて、家が必ずしも安らげる場所ではないということをちゃんと理解できたのはもしかしたら大人になってからかも知れない。というか、今も理解したつもりなだけかも知れないが、少なくとも私がこどもであった時より関心を持って様々な事例等を読んでいるため、知識が増えたのは間違いないと言える。

こどもの時は家の事情を打ち明けてくれる人がいても、「大変だなぁ」とは思うけどあまりピンとこなかった。平和ボケのような私に打ち明けてくれた人達には大変申し訳なかったと思う。

こどものような狭い世界で過ごしている者にとって、家が居心地良くないのは息苦しいことであろう。家の外でも良いから少しでも楽しめる場所、出来事、モノなどは多いに越したことはないので、こういった「お月見泥棒」のようなこどもが楽しめる行事はこちらも参加して楽しんでもらおうと思っている。

「なんのお菓子がいいかな?どのお菓子だったら人気かな?」

こども達と相談してお菓子を決める時間もそう長く続くことはないので、今を楽しもうと思う。

 

 

 

おつきみ どろぼう (ワンダーおはなし絵本)

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360°BOOK 地球と月  Earth and the Moon (360°BOOKシリーズ)

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