バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

声が大きいと言われます。

小さい頃から音楽や歌は好きでした。

楽器は弾けないけど、通ってた中学が合唱に力を入れていて
音楽の授業は発声練習の体操から始まるような感じでした。

歌が上手いかどうかは別として、歌うことが好きなんで、それなりに
真面目に取り組んでたし楽しかったです。

発声練習はなんとなく声が出やすい?ぐらいに感じる程度。
部活動でやっている訳ではなく授業の一貫で行う訳ですから
その程度で良かったんです。

高校へ入学して、書道・音楽・美術の3つの中から授業を選択する
ことになりました。
そりゃ、もちろん音楽を選びましたよ。

高校の音楽の授業はたまーに楽器を使うけど歌が中心。
音楽の先生は音大の声楽科を出られたちょっと小太りな男の先生でした。
ゆるりゆるりとした授業。
高校生活の半分ぐらいは部活疲れでウトウトしてましたが、
音楽は好きなのでリラックスできる時間でした。

音楽は学期末になると歌のテストがありました。
音楽室の横の小部屋に1人ずつ入って歌うのです。
先生は歌う前に「何部に入ってるの?」とか簡単な質問をして
生徒を覚えながらテストをしている様子でした。

1人で歌うので誰に聞かれることもなく(実際は外まで音が漏れてましたが)気負わず、中学生の頃の音楽の授業のようにのびのび歌ってました。
緊張もしてましたが、気持ちが良かったです。

私が歌い終わると、もう一度先生が「何部でしたっけ?」と確認してきました。
「バレー部です」と答えると「そうですか。。」と先生は静かに言って
その日のテストは終わりました。

放課後、部室に行ったら友達が
「ねぇ、今日の歌のテストの時に部活名言ったらさ、先生が『バレー部には歌の上手い子がいますよね』って言ったんだよね〜。誰のコトだろう??」と詮索するのを楽しそうに話してました。
私も頭の中で誰だろう?みんなの声は聞いてるけど、歌はわかんないな・・と考えてました。

そんなテストの話も忘れた夏休みの前日。
女子高なんで、スカートの中をうちわで扇いでいる子もチラホラ。
(公立だったの冷房もありませんからねー)
先生が来てもざわざわした空気の中で通知表を受け取りました。

テストの成績でだいたい中身がわかるので、開けるのいやーと思いましたが、見ない訳にもいかないので、恐る恐るのぞいてみたら・・・
体育が「10」でした!やった!(笑)

はぁ、体育10だからもういいや・・と閉じようとしたら、
どこかにもう1つ「10」の文字が見えました。
あれっ?そんな成績取れるの何かあったっけ?と思い、
よーく見たら「音楽」の成績でした。

!!!
歌は好きだけど、上手いと思ったこともなく、この成績はなんだ!?と
不思議に思いながらしばらく眺めていました。
・・・ま、いいか〜とそのまま夏休みに突入しましたけどね(笑)

2学期になって先生に聞いてみました。
「○○さん、声楽習ったことある?」と聞かれ
「いえ、まったくありません」と答えると少しビックリした顔で
「あのね、発声が出来てるの。合唱部の子以外で発声出来てたの
○○さんだけだったから、あの成績つけたんだよ」と。。

私に思い当たる節は一つしかありません。
そう、中学での発声練習です。
あの時に初めて「あ、あの発声練習はちゃんとしたものだったんだ」と
感じることができました。
その発声が、部活の声出しで更に磨きがかかったっていうミラクル!

たまーにそういうミラクルおきますよね。
融合ですわ。

高校3年間の中で3.4回私に「10」評価をしてくれたこの先生を忘れません。
そしてなぜかその評価が出る時は日本語詞以外の時が多かった!

一番評価してもらったのはモーツァルトの「春へのあこがれ」。
ドイツ語です!

ドイツ語もわからぬものが適当な感じでよくぞ歌った!ってことを
評価してくれたのかも知れん・・(笑)