バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

『博物館の夜 原田郁子と寺尾紗穂』

京都文化博物館で行われた『博物館の夜 原田郁子寺尾紗穂』へ行った。

寺尾紗穂さんは『博物館の夜』と題したライブを年1回程度で行っている。京都文化博物館は100年以上経つ建物であり、造りが重厚さに驚く。太い柱を眺めながら、戦争をも耐え抜いた建物から発せられる熱を感じた。とはいえ、屋根の高い建物内はとても冷えている。以前のライブでそれを知ったので、開演前に無料で配られていた使い捨てカイロを前に「今日は寒くないからいらないかな」と話していた方に「ここの中はとても寒くなりますよ」なんてお節介にもお伝えした。


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早めの整理番号だったため、最前列の席に腰かけた。まずは寺尾紗穂さん。1週間前に観た「冬にわかれて」とソロはやはり違う。それぞれの良さがあるのでどちらが優れているということはない。寺尾紗穂さんはその土地、その場を大事にしている方で、演奏する曲の選び方や話される言葉も魅力的だった。こくんこくんと首が前後に揺れてしまっている方もいた。心地よさで眠りに誘われてしまったのだろう。

冬にわかれてのライブでも話されていたオーブの話から「歌の生まれる場所」へ。私はオーブを見ることはないのだが、景色の色が変化することはある。通常の色彩で眺めていた景色が目を瞑って開けたときに、鮮やかに発色していたり、セピアに変わったりする。なんとなく呼ばれているような方向へ顔を動かす。霊感はないので、おそらく「気」とかそういった類いのものだと思う。なので、紗穂さんの娘さんが一時期、天使と会話をしていたと話されていた時も何も驚きはなかった。この日も色がダークに変わったり、淡くなったりした。


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紗穂さんの次は原田郁子さん。クラムボンのライブは何度も行っているのだが、郁子さんの天真爛漫さと自由さが眩しく見える。以前、四日市メリーゴーランドで行われたライブへ行った際、ライブ中に地震があった。皆が動揺するなかで、郁子さんの天真爛漫さは場を和ませた。そういう力が彼女からは発せられている。惹き付けられて目を離せなくなる。

原田郁子さんのあとは寺尾紗穂さんと原田郁子さんのセッションライブ。

今回、いちばん観たかったのはこのセッションライブだった。YouTubeに上がっているおふたりのセッションを観てから、とても観たいと願っていた。ふたりになると、いつもクールそうに見える紗穂さんがなんだか妹のようで可愛らしかった。郁子さんは相変わらず自由なのだが、紗穂さんを気にしつつ、お姉さんのようになる。歌いかたや弾きかたのスタイルが全く異なるのに、なんとも言えない音がそこに響いていた。クラムボンの「タイムライン」ですでに涙が溢れてしまったが、そのあとの「ナイトクルージング」や「スロウ・スロウ・トレイン」のカバーも素敵すぎて夢の中にいるようだった。紗穂さんが「楕円の夢」を弾いているとき、ゆっくり動く郁子さんが良かった。おふたりから、音楽が好きなのだという思いが溢れていた。


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満たされた思いで京都文化博物館を後にした。

外の空気が幾分か柔らかく感じた。

しずかな場所へ

こないだまで芳しい香りを放っていた金木犀の存在が薄れ、なんと儚いものかと思いながら日々を過ごしている。

相変わらず仕事の量が多く、8時に仕事を開始しても、退社が19時になっており、もはや笑うしかない。以前は9時間以上労働すると帰宅時の車でぐったりしてしまい、運転が危うくなっていたのだが、最近はそうでもない。ずっと年齢に応じた体力の衰えだと思っていたものが、今となっては実は貧血によるものだったのだと考えている。

体が軽い。

あの辛さ重さはなんだったのか。

とはいえ、長時間労働により帰宅時間が遅くなり、夕食が20時を回ってしまうとその後の家事がきつくなる。夕食は20時前に開始するのが私には理想的なようだ。調理時間を考慮すると、19時過ぎには家に着いていたい。お賃金と体と心のバランスを取るのはなかなか難しい。皆さんがどうしているのか聞きたいところだ。

 

先日、誕生日を迎えたが、自分の誕生日を一生懸命自分で祝うことにしている。自分ならずっとそこにいるし、離れることがないからだ。

人に頼るのが下手だと自覚しているし、指摘されたこともある。下手と言うか、頼るくらい近い距離に行くのが怖い。近しい関係になって壊れるのが怖い。いつかは離れたり、疎まれたりするくらいなら近づきたくないのが本音かもしれない。誰も信じたくないというわけではなく、逆に誰をも信じていたい。だからこそ近づきたくない。私の見ている世界に色があるうちは、好きな色で塗り尽くしていたい。

でも、もしも近づいてもいいなって思えるひとがいたら、大事にしたいと思う。

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帰宅が遅くても自分のために料理をしています。

最近作ったもの。


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寒くなってきたので、もつ煮を。

あと、すいとん


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ナッツとチーズとベーコンを入れ、ブラックペッパーをがりがり乗せたおつまみポテトサラダ。


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自分の誕生日にお子さまが喜びそうなイメージのものを作りたかったので、ハンバーグとエビフライ。


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半額の魚で漬け丼。


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簡単なものでも美味しそうに見えるように盛りつけた休日のモーニング。


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てりってりっの鶏の照り焼き。

 

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ハムカツと鰯の梅煮などなど。

 

物価が高いので、値下がりや特売をしている食材を使い、野菜は農産物直売所で購入しているため、食費はそこまで高くないはず。

この中で高かったなあと思ったのは、娘が「食べたことないから食べたい!」と言ったアンパンマンポテトだと思います!

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誕生日の翌日、森ゆにさんの「秋の演奏会」(ちくさ座)へ行った。闇の中で照らされたピアノとゆにさんが幻想的で、心地のよい空間だった。

音があるのになんて静かな場所へ来たのだろうか。

このまま森の中へ連れて行かれるのだろうか。

もう、連れていってくれていいよ。

だって、少しつかれたから。

 

 


森ゆに「山の朝霧」 - YouTube

私はなんとかなるから心配しないで。

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娘が高専へ進学することが決まり、卒業式のあとは制服の採寸へ行ったり、自転車を購入したり、入学説明会へ行ったりと毎日何かがあって、あっという間に今日に至っていた。

桜が咲き、雨が降り。

今年の桜が例年より淡い色合いに見えたのは、私の心と呼応しているようだった。

 

数年、一緒に働いていた方が3月末で退職する。報告を受けたのは1月で「私、辞めることにしました」と言われ「はい」とだけ答えた。

誰かから辞める報告を受けるとき「はい」としか答えない自分は冷たいのではないかと考えたりする。けれど、私には止めるだけの力とモノが足りてないからいつも「はい」としか言えないのだろうなと結論に至った。

考えて答えを出した人に向かって、私には止めるだけの力がないと思う。

その人の人生は私のものではないのだという気持ちが勝ってしまう。

引き留める言葉を発する人の中には、その人が辞めると自分が大変になるからと考える人もいるのかもしれない。そういう意味で言えば、私の「はい」には「あなたが辞めて一時的に負担が増えても、私はなんとかなるから心配しないで」が含まれている。

いつもそうしてきた。去っていく人が不安にならないように、できるだけ平気な顔をしてきた。知らぬ間に心が疲れたら好きなものに触れてやり過ごしてきた。

3月はそうやって過ぎていった。

 

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最近作ったごはん。


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冷凍ごはんと半額で購入して冷凍庫にいらっしゃったえびを使ってエビピラフを作った。エビの味がごはんに行きわたって美味しかった。


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ペペロンチーノを作ろうと思ったけれど、ツナと冷凍の枝豆があったのでツナ玉ねぎ枝豆のパスタにした。枝豆がいい感じだった。


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とんかつとささみの大葉チーズフライ。そのままの味。

揚げなすを入れた味噌汁が好き。


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2ヶ月お休みしていた本の会へ持っていったビスコッティ。

レシピの倍量くらいナッツを入れている。この方が香ばしくて美味しいと思う。

 

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最近読んだ本。


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木崎みつ子『コンジュジ』

可愛らしい表紙とは違って中身は壮絶だった。

父親に近親相姦された少女が現実逃避し、妄想の中で好きなミュージシャンと戯れる話なのだが、現実と妄想の境界線が曖昧であり、その表現が素晴らしかった。

今、この時間を逃れることはできない状況下において、数分を乗り切る術が現実逃避でしかなかったことがある私は痛くなった。生きることってしんどい。


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津村記久子『水車小屋のネネ』

訳ありの家庭で育った18歳の少女は8歳の妹を連れて家を出た。蕎麦屋蕎麦屋所有の水車小屋にいるヨウム、ネネと過ごした田舎の暮らしを40年に渡って描いた物語は、読み終えたとき、NHKの朝ドラを観終えた気持ちになった。

人との出会いがその人を作り出している。

今の私が楽しそうに見えるなら、私は良い出会いをしてきたのだろうと思う。

 

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最近観た映画。


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『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』

説明するくらいなら観てくれ!って思う。

本当に面白いし、爽快だし、私もあんな仲間が欲しいよ。切に思う。

 

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最近行ったライブ。

七尾旅人@名古屋クアトロ

アルバム『Long Voyage』リリース・ツアー。

アルバム再現ライブだったのだが、トークも盛り上がりも最高でいいライブだった。

アンコールでThis is 向井秀徳が出てきて笑った。

最高の夜。

 

もうすぐ何かが起きそうな、はじまり気分の4月がやってくる。

何かが起きるといいですね!皆さん!!

 

 


Joanna Wang 王若琳 & @9m88baba《Material Girl》Official MV - YouTube

曲も色合いもめっちゃかわいい。