バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

2018.1.26

1月も終わりに近づいている。今月の頭に新年を迎えたことなどとうの昔に感じてしまっている。1月は娘が通う小学校で半分ぐらいのクラスが学級閉鎖となり、バタバタしたまま日々が過ぎていった。息子は受験を控えているので息子がインフルにかからないように、風邪をひかないようにとそればかり願う日々でもあった。受験前だからぴりぴりしてない?と聞く人もいるけれど、息子がまったくぴりぴりしていないので特にストレスを感じることもなく過ごしている。

私も受験前にあまりぴりぴりする性格ではなかったので一緒なのかもしれない。毎日同じような行動をしたその先に試験日があるだけの話で、当日多少の緊張が伴っても「ええい!なるようにしかならないなら今の知識を全部出してやる!」とばかりに開き直ってしまうのだ。周りの人の鉛筆のカリカリ音で焦ることなどなく、マイペースを貫くだけである。時々、肝が据わっていると言われるのはそのあたりにあるのかも知れない。

 

一歩が軽くて二歩が重い。

三歩進んで二歩下がってもまた歩いて行けばいいという水前寺清子の背中でも追いながら雪道に出来た足跡を辿って行きたいと思う。

 

 

 

ゆきがふる

ゆきがふる

 

 

2018.1.11

洗濯物を干そうとサンダルをつっかけて外へ出た。

ジョリ。霜柱を踏んだ。足の裏で寒さを感じた。

湿った冷たい洗濯物を物干しにかけていく。かけたばかりの洗濯ものから蒸気が出ていた。1つ2つ3つ。次から次へと干していく。蒸気も同じ数だけ上がっていく。

遠くの山は粉砂糖をかけたように白くなっていて、いつもより明るい色に感じた。街中に背の高い建物がない田舎の景色は、街と山の距離が近いように思う。小さな建物の背後に大きな山がどーんと構えている様子を面白いなと思いながら眺めている。

マフラーに顔をうずめた女子高生は素足にハイソックスで歩いていた。素足に見えるけれど実は薄いストッキングをはいている可能性も捨てきれないなどと考えながら車のハンドルを切った。

仕事はこれといった問題もなくただ時間が過ぎていった。名乗ったあとに必ず「あのね」と話し始める取引先の女性は今日も「あのね」と話し始めた。

夕方。会社にいる顔は強面だけど気の良い男性が宅配ピザを頼んだからみんなで食べようと言ってきた。「なんか今日はそんな気分になったから急に思い立った」と男性は続けた。しばらくしてピザが届いた。大きいのが2枚。

「ほら、年が明けてから何もしてないから新年会だよ」

皆が作業の手を止めて来てくれるか不安そうにしながらも声をかけていた。1人。また1人。作業の手を止めてやってきた人は男性にいただきますと言いながらピザを頬張っていた。男性は「急に頼んだから誰も来なかったら……と思ったけど良かった」とにこにこ笑っていた。ごちそうしてもらったのはこちらの方なのになんて嬉しそうに笑うのだろうと思った。

仕事を終えて外に出たら風がぴゅうっと吹いてマフラーの先がひらひら泳いだ。頬はひんやりしたけれど私は温かいままだった。

 

『KISS』という絵本が素敵でした

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 昨年最後に頂いたプレゼントは『KISS』という絵本だった。

この絵本があまりにも素敵で、頂いてから何度も開いたり閉じたりを繰り返している。

『KISS』を知ったきっかけは6次元のナカムラクニオさんのツイートであった。

  

 

見た瞬間「素敵!」と思ったが、調べてみると日本未発売(6次元と誠光社で数冊は販売されたらしい)の絵本で入手するのが難しそうであったため私はしばらく忘れかけていた。だが、友人はその話を覚えていてくれたようで、どういう風に手に入れたかは知らぬが私の手元に届いたのである。嬉しかった。とっても嬉しかった。その気持ちと同じくらい読んでいて嬉しくなるような絵本だった。

 

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『KISS』に文字はひとつもない。様々な動物同士がページをひらくことでキスをする。

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ヘビとカエルだってキスをする。

自分で組み合わせを考えて遊ぶこともできるし、「普通」であるならあり得ない組み合わせを作るのも楽しい。みんな生きている。

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表紙が黒の箔押しで触り心地もよく、特別感溢れる絵本だと思った。

 

『KISS』はSunkyung Cho作で韓国の「somebooks」より出版されている。

 どこかで見かけることがあったら是非手に取ってもらいたい。

 きっと何かを感じることができると思う。

 

この本を私にプレゼントしてくれた友人へ伝えたい。

ずっと大切にします、と。