バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

本屋で待ち合わせ。

埼玉で知り合い、付き合い始めた彼が仕事の関係で神奈川に引っ越すことになった。

近くはなくが、遠距離というほどでもない。ただ、お互いの住んでいる土地まで行こうとすると、片道2時間を超えるため必然的に「中間地点で会いましょう」と言う形になった。

交通アクセスなども踏まえて考えると、待ち合わせ場所が渋谷になることが多かった。彼は少し時間にルーズなところがあるため、私が「それなら本屋で待ち合わせしようよ」と提案した。

駅から近くてたくさんの本がある大型書店で待ち合わせ。彼が来たら、さあ出発!…となると思いきやお互いに専門書を求めて別行動になることが多かった。

私も彼も社会人になって3年目ぐらいだったため、とても向上心が強かった。住まい近くの書店には専門書があまりないため、ここぞとばかりに専門書を買い漁っていた。

私が栄養学の棚を眺めている間、彼は1つ下の階で電子工学の棚を眺めている。同じ本屋という空間にいるだけでなんだかもう十分な気がした。

私は専門書を見終わると、ほぼ100%児童書コーナーに行くので勝手に移動しても何も問題がなかった。絵本の新刊を見つけて夢中で読んでると、ちょっとだけ(このコーナーに入るのは)恥ずかしそうに彼がやってくる。それが面白くてわざと読んでいるフリをするのが楽しかった。

2人で重い本を抱え「…こ、これは買いすぎたかも!」とヒーヒー言いながら歩くのも楽しかった。

遊園地に行ったり、ドライブしたり、ショッピングしたり…と、普通のデートもしていたのに、一番記憶にあるのがこの本屋での待ち合わせである。

本屋は私にとってたくさんの思い出がある場所であり、とても安らげる場所である。どうかいつまでも私の大事な場所がたくさんたくさんありますように。