
今年も残すところあとわずか。
へっぽこな私も一年を少しだけクルクルッと振り返ってみました。
そこで、今回は私らしく「私が今年購入した絵本」の紹介&おすすめをさせて頂きたいと思います。
絵本のことは度々記事にしているんですけど、実はまだ書いていないものもあったりします。また、今回は2014年に発売した絵本に限定したいと思います。
(だってね、…そうしないと…どエライことに…んぐぐっ!)
ではではとっとこまいりましょうー。
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おじさんがお手紙をポストに入れに行くと言うシンプルなお話なのですが、階段でボールを踏んでしまい、だだだんとおちてしまったり、女の人が2階で干していたマットがどさっと落ちてきたり、お気に入りの帽子が自動車に轢かれてぺしゃんこになったりと、何とも「へろへろ」してしまう出来事ばかり起こるのです。そこまでじゃないけれど、何だかついていない日ってあるよねとおじさんに同情しながらえーんえーんと泣きたくなった私ですが、最後に出会った女の子に救われた思いです。
ちょっとした心遣いや優しさで、ついていない日も少しだけ笑顔になれるよね、と薄汚れた服を着たおじさんの背中を見ながら思いました。
『どっどこ どうぶつえん』 中村至男(福音館書店)

帯に「ボローニャ・ラガッツィ賞2014優秀賞」と書かれていたこちらの絵本。タイトルと表紙からもわかるように全てドット絵で表現された動物が出てくるのです。曲線が一切ないのに、色と形だけで何の動物か理解できることに子ども達も心を鷲掴みされたようです。知らず知らずのうちに私達は動物の特徴を見抜けていたことに気付かされます。とっても面白いです。
『ほげちゃん まいごになる』 やぎたみこ(偕成社)

大人気絵本「ほげちゃん」の続編です。
ぬいぐるみのほげちゃんがゆうちゃん家族と一緒に動物園へ出かけるのですが、迷子になってしまうのです。ストーリーも楽しいのですが、細かいところも見逃せません。動物園のぬいぐるみ売り場にハシビロコウのぬいぐるみまであったので、私は思わず食いついてしまいました(Twitterでやぎさんに質問したら「ハシビロコウが好きなんで」と回答がありました。『てんぐのがっこう』にも出てきましたもんね)自動販売機の文字、サル山を撮影するおじさんが撮っていたものがアップすぎる!と思ったりとても面白かったです。

月刊絵本「こどものとも」の7月は『だるまちゃん』シリーズの最新作でした。だるまちゃんと仁王ちゃんが力くらべをするお話です。相撲、綱引き、けんけん相撲、尻相撲、腕ずもう…そしてにらめっこ。さてさてどっちが勝ったのでしょう。加古里子さんの味わいのある絵は眺めているだけで穏やかな気分になれますよ。最後のページには「とんとんずもう」も付いていましたよ。

自分をもう一度楽しみながら見つめ直せる素敵な絵本です。おすすめですよ。
以前に紹介しているのでこちらをどうぞ。
『シロクマくつや』 おおでゆかこ(偕成社)

イラストレーターであるおおでゆかこさんが初めて描かれた絵本です。絵がとにかく可愛い。すべてのページをポストカードにしてもいいくらいです。
それから私はこんなページに惹かれました。

靴が家になっているんです。私はこういうちまちました部屋の設定がとにかく好きなんですよね。シルバニアファミリーとか小枝ちゃんで遊んだ記憶が蘇るのでしょうか。ストーリーも可愛らしい絵本ですよ。

「はじめてのテツガク絵本」シリーズ。中川ひろたかさんとミロコマチコさんの初コラボ。
うそをついてはいけないのだろうか。
うそがだめなら、テレビの中もレストランのディスプレイもみんなうそだらけじゃないか。
うそばかりつくのはだめだけど、ついて良いうそもあるんじゃないかな。
うそってなに?ひとってなに?
ミロコマチコさんの躍動感ある絵と中川ひろたかさんの文章が融合して「うーん」としばらく考えてしまいます。

一瞬の美しさ。間の優雅さ。とても美しい絵本だと思います。
こちらで紹介しているのでどうぞ。
『蟲の神』 エドワード・ゴーリー(河出書房新社)

『むしのほん』 エドワード・ゴーリー(河出書房新社)

『蟲の神』『むしのほん』はどちらもエドワード・ゴーリーの絵本なんですが、表紙を見てもわかるように絵が全く違うのです。表紙だけ見ると『蟲の神』はおどろおどろしく、『むしのほん』は可愛らしく見えると思います。けれど『むしのほん』もなかなか残酷?とも取れるストーリーです。訳者である柴田さんの解説を読みながら比較すると面白いです。
蟲は「insect」で虫は「bug」のイメージというのを読んで、なんだかしっくりきました。
おまけ。
絵本ではなく児童書なのですが。

40年前に童心社から出版された本が復刊しました。
内容を一言で語るのがとても難しいです。言葉遊びが楽しいナンセンスな本とでも申しましょうか。納得がいくような、いかないような不思議なテンポで進んでいくお話です。実際にはない6月31日がこんな風に過ぎたらどうでしょう。
「ンロンコン」という言葉が頭に残り、40年前の雰囲気が漂ってくる愉快な本です。
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というわけで、私が2014年に購入した絵本のいくつかをご紹介でした。
今年発売ではない絵本も購入していますので、これからも少しずつ絵本や児童書、本のことをお伝えできたら・・と思っております♪