昨日、娘がいつものように音読の宿題を始めた。
今読んでいるのは「ずーっと ずっと だいすきだよ」
とても有名な絵本なので、ご存知の方も多いと思う。
飼い犬のエルフィーが亡くなってしまい、家族皆が悲しみに包まれる。だけど、”ぼく”はいくらか気持ちが楽だった。なぜならエルフィーが生きている時に「だいすきだよ」とたくさんたくさん言ってあげたから。というお話だ。
「だいすきだよ」と口に出して言ってあげること、言ってあげられることは素敵だと思うし、そう思いながら日々を過ごしていくのは、その人自身も穏やかになれる気がする。
娘の音読を聞いていて思ったのだが、このお話は子どもに読んでもらうと自分で読むより更にググッとくる。男の子の話し言葉のような文章がそのままダイレクトに子どもの声として伝わってくるのだ。語尾が少し上がるように読む娘の口調が可愛いくて、私はほぼこの文章を暗記してしまった。お子さんがいらっしゃる方はぜひお子さんの声でこの絵本を聞いてほしい。
以前にこちらのエントリで、私は誕生日だった友達に絵本をあげたと書いた。
『チェリー』から All Aboard! - バンビのあくび
その時に誕生日だったはむくんとやぎちゃんのどちらか1人にこの絵本「ずーっと ずっと だいすきだよ」をあげたのを覚えている。
「何の絵本を贈ったのか全部覚えている」と言ったくせにどっちの人にあげたのか覚えてないじゃん!とつっこまれる人もいるかも知れない。
実はその時に2冊の絵本をどちらの人に贈るか迷ってしまい、2人の前へ行って「好きな方を受け取って」と言ったが為に今でもその2冊のどっちを持っているか不明なのである。
ちなみに贈ったもう1冊の絵本はこちら。

- 作者: エリザベスデール,フレデリックジュース,Elizabeth Dale,Fr´ed´eric Joos,小川仁央
- 出版社/メーカー: 評論社
- 発売日: 1997/09
- メディア: 大型本
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こちらも「ずーっと ずっと だいすきだよ」と同じように飼い犬が亡くなる話である。飼い犬スクランピィが亡くなってからの主人公ベンの心情が痛いくらい伝わってくる絵本だ。
「ずーっと ずっと だいすきだよ」を読んだ時に「私もこれから大好きな人、大事な人には好きと伝えよう」と少なからず思うのだけれど、その時点で「大好きな人」を失っている場合もあると思う。
そんな時はこちらの「きみにあえてよかった」を読んでもらいたい。「大好きな人」を失った後のベンを見てもらいたいのだ。
それは悲しみを少しずつ乗り越えようとするあなたにほんの少しだけ温かさを分けてくれるかもしれない。
***
夜。
布団の中に入ろうとしたら湯たんぽに足があたり、ちゃぽんと音がした。その音はお湯が入っていると知っているから温かい音に聞こえるのだろうか。
朝。
昨日降った雨の小さな水たまりが出来ていた。表面にうっすらと氷の膜を張っていたのでゆっくり乗ってみるとぱりんと音がした。それは氷が冷たいと知っているからひやりとした音に聞こえるのだろうか。
空気公団の曲を車の中で流していたら少しだけ明るい景色がそこに見えた。