髪の毛をばっさり切った。
「ばっさり」と表現するのは、いったい何cmぐらい切ったらなのかはわからぬが、私は20cmくらい髪の毛を切った。よって痛んでいた髪の毛とはすべておさらばした。
なぜ切りたくなったのか、理由はいくつかあるけれど一番の理由は首の後ろ側に汗疹のようなものができたからである。私はとにかく汗をかく。暑くても恥ずかしくても緊張していても汗をかくので、「もしやこのままでは首の後ろがぼっこぼこになってしまうのではなかろうか」と急に不安が押し寄せてきたため、慌てて美容室の予約を入れたのだ。
予約さえ取れれば、いつも行っている美容室へレッツゴー。担当の兄さんにざっくりとした注文をする。
「とにかく短くしたいです!てへっ☆」
「わかりました。おまかせください。変な風にはしませんよ」
兄さんはそう答えた。
私のざっくり注文に対して、この答えはなんなの?かっこいいな!そりゃまかせるって!まかせちゃうわよ!いくらでもまかせるさ!
兄さんの言葉だけで気持ちよくなった私は鼻歌まじりに雑誌を開いたり、兄さんがバッサバッサ私の髪の毛を切っていく様を眺めたりしていた。
みなさんもそうかわからないのだけれど、私は美容師さんが左右の髪の毛の長さが見るために、私の正面に立った時にやたらと緊張してしまう。嫌な意味じゃなくてドキンとしてしまうのだ。左右の髪の毛の長さが同じになっているか確認しているのはよーくよーくわかっているのだが、なんだか私の顔まで覗きこまれているようで「うへぇ、この時間は耐えられません!」となってしまい、妙に照れていらない質問ばかり繰り返してしまう。
兄さんの息子(保育園児)が戦隊ものにハマりはじめたらしいのだが、レッドにはなりたがらずイエローを選ぶんですよって会話からなぜか野球はショートあたりがかっちょええのではないだろうかって談議になり、「野球が好きなんですか?」と聞かれるも「それほどでもない」と答えるあたりがすでに意味がわからないことになっているし、髪の毛って年々、元気をなくしていくのに白髪になったとたんピョコーン!と元気に生えてきますよね、えへへ☆って言い出すのもどうかしてる。
けど、兄さんはにこやかな笑顔で「黒髪はキューティクル(髪の毛の表面の層)が6~8層ぐらいなのに対して、白髪は10層以上あるんですよ」と教えてくれた。
このあたりが私がこの美容室へ通い続けてしまう理由なのかも知れない。
世間話もできて、ちょっとだけ新しいことも覚えて、そんでもって私のテリトリーには入り過ぎない。なんとも絶妙な位置に兄さんはいるのだ。
美容室がただ髪の毛を切るだけのところじゃなくて、少しだけリラックスできると本当に嬉しくなる。
家に帰ってから、何気なく髪の毛を触った時に首に手が触れた。そうだ。もう短いんだったとそこであたらめて思う。
ちょうどピアスが良い感じにみえる長さなので、揺れるピアスが欲しくなった。
とりあえず手持ちの青いトンボ玉のピアスをしたら、一気に夏が近づいた気がした。
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文章とはまったく関係ないのだが、最近Advantage Lucyを引っ張りだして聞いてたら、鈴掛けの木に妙にハマって車の中でずっと歌っている。Lucy自体がそんなに有名じゃないのに、更にその中でもアルバムに入っていない曲のため街中で聞くことはまずないだろう。
ベースラインが素敵だと思うのだが、この時Lucyってベース不在だったなって思い出した。
Advantage Lucy - 鈴掛けの木 (Bass Cover)
とか、思っていたらベースカバーしている人をみつけた。
Lucyって海外の方が評価が高かったのかも知れない。