バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

本の感想を書こうと思ったらこんなコトになりました

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本を読んだ。
今更ながらではあるが、2013年の太宰治賞最終候補作を読んだ。
 

 

太宰治賞2013 (単行本)

太宰治賞2013 (単行本)

 

 

で、感想を書こうと思うのだが、実は受賞作の「さようなら、オレンジ」ではなくこの本の2番目に掲載されている「背中に乗りな」の感想を書きたい。
 
私は文章の書き方とかそう言った知識をほぼ持ち合わせていないので、評することは出来ないのだが、この作品が好きか嫌いかと問われれば間違いなく「好き」だと答えるであろう。
私は日常の中で当たり前にこなしている事がある日とても不思議な出来事のように感じる時がある。
それは本当に突然やってくるのだが、その一瞬がけっこう好きで「また来い!」といつも願っていたりする。
その時の感覚とこの作品を読んだ時の感覚がなんとなく似ているかも知れないと思った。
だから「また来い!」と思っているんだって話なんだけど。
 
内容については書かないけれど、私も時に「背中に乗りな」と言いたいし、言われたい。
 
でねでね、実はこの作品の中で好きな箇所が多々あったのでその部分に出てくる単語を並べて文章を書きました。えへへ。
日常に近いものが多かったので7割ぐらい実話です。
 
ツギハギですが、よろしかったら読んで下さいな。
太字になっている所がこの作品に出てくる単語です。
 
 
***
 

私の会社の社長には4歳になる息子がいる。

たまに母親に連れられて会社へやってくる。
背はあまり高くなく、お尻はプリっとしていて股はムチムチ。ちょいとふっくらしたご子息である。
母親の言うことは絶対のようで、無茶な動きはせずぽてぽて歩いてこちらへやってくる。
 
「コウちゃん、こんにちは」
誰にするのとも同じようにご子息であるコウちゃんへ挨拶をする。
だが、コウちゃんは挨拶を返してこない。
聞こえなかったのかな?と思い、再度声をかけてみる。
「コウちゃん、こんにちは」
だがやはりコウちゃんはこちらへチラリと目線を向けただけで挨拶を返してこない。
 
横から社長夫人である母親は笑みを浮かべながらこう言った。
「あら、ごめんなさい。コウちゃんはお年頃みたいで・・」
 
何がお年頃だ。ちゃんちゃらおかしいわ。
子どもが挨拶を出来なかったのであれば、それは親が教えていくべき事ではないのか。
それを「お年頃だから」と片付ける親に私は始めて出会った。ある意味衝撃的だった。
そう言えば社長も社長夫人も挨拶をちゃんと出来る人ではなかった。
将来コウちゃんがどう育って行くのか色々な意味で興味深いと思った。
 
 
会社の工場には時々、百足が現れる。
頭の所が赤い百足を初めて見た時はビックリした。
私はこちらへ越してくるまで百足を見たことがなかったのだ。
私が幼い頃に百足だとずっと思っていた生物が実はヤスデだったと知り、世の中にはまだまだ知らぬ世界が広がっているなぁと思ったのだった。
頭の赤い百足を会社にいるサーファーの男の子が「ちょっと実験しようよ」と言いながらポチャンとアセトン液の中へ入れた。
百足はアセトン液の中でキュルキュルと回転していたけど、全くくたばる様子はなかった。
「すげぇな。やっぱり百足の生命力ってハンパないな!」
サーファーはいたく感動したようで目を輝かせながらそう言った。
「何しとんねん。はよ、どうにかしなよ」
私と会社のお姉さんは呆れながらそう言い残し、その場を去った。
 
 
仕事が終わり、帰宅するとドッと疲れが出たのか体が重たかった。
それでも夕飯を作らねばならず、だらりとしながらキッチンへ向かう。
帰りにスーパーで半額で購入した真鯛を塩焼きにしよう。
それにごはんとお味噌汁、冷蔵庫に残った野菜で浅漬けでも作ろうかしら?
もうそれぐらいで十分だ。
夕飯を作り終え、テーブルへ皿を並べた。冷蔵庫からお茶を取り出し、それを持って席に着く。
「いただきます」と小さく呟き、ごはんを口へ運ぶ。
どうやら思っていたより空腹であったらしく、パクパクと箸を動かすスピードが上がり、一気に食べ尽くしてしまった。
何にもなくなった皿を前にし、調理時間は食す時間の3倍だったなと思った。料理は得てしてそんなことがおきる。
 
食器を片付け「ふぅぅ」と一息つきながら、茶葉の入ったティーポットへゆっくりと湯を注いだ。
ティーポットの中で茶葉は泳ぎ回りとても気持ち良さそうだ。そのティーポットから今度はティーカップへ紅茶を注ぐ。
良い香りが漂い気持ちが和らいだ。
次にシュガーポットから角砂糖を取り出しポトンと紅茶の中へ落とした。
シュルなのかシュワなのかわからないが、小さな音を出しながら角砂糖は少しずつ溶けていく。
空気の粒を出しながら、少しずつ少しずつ小さくなっていく角砂糖を眺めるのが大好きだ。
子どもの時からずっと大好きでそれを眺めたいが為に2個入れる角砂糖を3個入れて「あまっ!」と言いながら飲んでいたのも良い思い出である。
 
本を片手に紅茶を飲みながら、ふとお菓子が作りたくなった。
私はストレス発散でお菓子を作りたくなることがあるのだ。それも夜に。
夜の静けさの中で行う菓子作りの一連の作業が好きだ。
今日は何を作ろう?パウンドケーキでもレモンアイシングをしてさっぱりと仕上げようかな?とそんなことを考えた。
ハンドミキサーのウィーンとなる音がやたらと大きく聞こえるが、ボウルの中で混ざり合っていく黄色と白がだんだんクリーム色になっていく様を見ると気にもならなかった。
生地を型へ入れ、予熱したオーブンへ。時間が経つとだんだん甘いにおいが部屋に広がった。
 
さあ、今日も終わる。
 
ケーキが焼けたらもう寝よう。
バクにを食べられないことを願いつつ、楽しい夢を見ようじゃないか。。
 
 
 
 
 
***
 
やり慣れないことをしたから難しかった。。
読んで下さった方、ありがとうございます。
 
そして。
作者様へ。
感想を書くとお約束したのですが、上手く書けそうになかったので勝手に文章遊びをしてしまいました。
でもお約束は守りましたよ!次の作品も読ませて頂いたら何かしら書きたいと思いますので覚悟してね☆