バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

2018年に私が購入した絵本です☆

 

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「私が今年購入した絵本」を紹介するのは今年で5年目になりました。毎年たくさんの絵本が出版されることに喜びを感じています。私が購入する絵本は、私が気に入って自分の周りに置いておきたい絵本のため、個人的趣味が多分に表れていると思いますが、少しでも絵本の素敵なところを伝えられたら嬉しく思います。

収拾がつかなくなるため例年通り今年発売された絵本に限って紹介させてくださいね。(実際はもっと絵本を購入しているということです……)

 

 

『すいかのプール』 

すいかのプール

すいかのプール

 

こどもの頃に見たドラえもんで、しずかちゃんが体を小さくしてもらいドールハウスの中で遊ぶ場面があった。それがあまりにも楽しそうで羨ましくてしかたがなかった。

「すいかのプール」を読んで私はあの日の私と同じ気持ちになった。

「すいかのプール」はタイトルどおり、すいかのプールで遊ぶお話である。人が小さいのかすいかが大きいのかはわからぬが、こども達が楽しそうにすいかのプールで遊ぶ様子に思わずにっこりしてしまう。すいかの表面をさっくさっく歩くとすいかのジュースがたまり、プールが出来上がる。

さっくさっく。私も歩いてみたい。

色鉛筆で描かれた柔らかな線は読んでいる私の心も柔らかくしてくれた。

 

 

『くろいの』 

くろいの

くろいの

 

 女の子はまちで「くろいの」を見かけた。声をかけるとくろいのはとことことこっと歩き出した。くろいのについていき、一緒に見た世界は日常の一片であろうけれど豊かであった。

「くろいの」は一体なんだろう。読む前にわからないのはもちろんのこと、読んだ後もよくわからない。ただ、記憶にないだけでこどもの頃にくろいのに会っていたのではないかとも思う。

こどもにしか見えないであろうくろいの。

細やかな銅版画が美しい絵本。

 

 

『とらのことらこ』 

とらのこ とらこ

とらのこ とらこ

 

親の真似をして獲物を獲ろうとちょうちょを追いかけたりおさかなを捕まえようとするとらこ。失敗ばかりだけど無邪気でとても愛らしい。そんなとらこを見守る親虎があまりにも優しくて胸がいっぱいになった。

とらこ とらこ つかまえて

優しいタッチの絵と鮮やかな黄色い表紙が心をほかほかにしてくれるのだ。

「とらのことらこ」の主人公、とらこがお母さんの誕生日に贈り物をする話の「とらこのおくりもの」も購入した。

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この本は「えほんやるすばんばんするかいしゃ」さん発行の手製本で非常にあたたかみのある作りになっている。とらこの雰囲気ともあっていてとても素敵だ。

 

 

『もみじのてがみ』 

もみじのてがみ

もみじのてがみ

 

 真っ赤なもみじの手紙を受け取ったねずみとともに、「もみじ」の赤い色を求めて森の中へ。出会う赤い色はもみじではないものばかりだけど、ラストの一面のもみじが美しくて言葉を失った。

出会う動物、みつけた赤いものたち、きくちちきさんの手にかかるとどれも尊いものに思えてくる。

 

 

『ワタナベさん』 

ワタナベさん

ワタナベさん

 

 なべひとつでどんな料理でも作るワタナベさん。鍋だからワタナベさんなのか!とわかった人はさあ、読みましょう。みんながワタナベさんを頼りにやってきて、いろんな鍋料理をお願いしていく様が楽しい。また顔を真っ赤にして料理をするワタナベさんも素敵だ。最後にきたお客さんがナポリタンを注文してどうするのかなと思ったら、ワタナベさんちゃんとナポリタン作ったよ!

ナポリタンレシピも載っているので作ってみたくなる絵本だった。

 

 

『こわめっこしましょ』 

こわめっこしましょ

こわめっこしましょ

 

 にらめっこが笑うのが負けならば、泣いたら負けなのが「こわめっこ」。

表紙のにっこりしたひとつめこぞうから勝手に「可愛らしいおばけとこわめっこね」などと思った私の予想は裏切られた。

「なに、これ。めっちゃこわいやん」

「こわめっこしましょ」と言ってくるフランケンもゾンビもおにもページをめくればこわいのなんのって!面白い時は存分に面白く、怖い時は容赦なく怖いのがtupera tuperaの本気なのだ。

 

 

『おしっこちょっぴりもれたろう』 

 

おしっこちょっぴりもれたろう
 

 辛いことや困ったことがあった時、「もしかして今不幸なのは自分だけでは……」などと、そんなことあるはずもないのに思い込んでしまうことがある。苦しい時に周りを見ろ!なんて言われてもなかなか見えてくるものではないと思う。

でも、ゆっくり周りを見渡してみると、みんなちょっぴり困っているのだ。 

「何度でも口に出して言いたいタイトル」という賞があったら間違いなく、今年のベスト5に入るのではないか思える軽快なタイトル「おしっこちょっぴりもれたろう」。

おしっこちょっぴりもれたろうはおしっこをする前かした後にいつもちょっぴりもれてしまう男の子で、いつもお母さんに怒られてしまう。

けど、もれたろうは前向きだ。

「でも、いいじゃないか。ちょっぴりなんだから。」

「ズボンをはいたらわかんないんだから。」

それにしばらくすると乾くことも知っている。

でも、お母さんにみつかると怒られるから、乾くまで冒険に出るんだ。実は言わないだけで他にもちょっぴりもれて困っている人(仲間)がいるんじゃないだろうかともれたろうは思いながら町をずんずん進んで行く。すると、もれたろうのように「ちょっぴりもれて困っている」ではないけれど、みんな「ちょっぴり」なにかしらの困りごとがあることにもれたろうは気づくのだ。外から見ただけではわからないけれど、それぞれがその人にしかわからない困ったことを持っていると。

もれたろうはそれでも仲間がいないか探す。すると思いがけないところに「ちょっぴりもれたろう」がいたんだ……。

 ただ面白可笑しいだけの本だと思ったら、いろんな視点で物事を見ることの大事さに気づかされて驚いた。すらすらと面白可笑しく読むのもいい。いろんな人がいることに気づきながら読むのもいい。読後が爽快で愉快になるのもいい。

そして、外してはならないのがラストページのお母さんの表情である。世のお母様方だったらみんなあの表情をするのではないだろうか。私もきっとしてしまう。あのなんとも言えない表情を……!ちょっと疲れてたり、気分が落ち込んでいる人にもぜひ読んでもらいたい。 

 

 

『だんめんず』

 

だんめんず (かがくのとも絵本)

だんめんず (かがくのとも絵本)

 

ものを切った画、「だんめんず」。断面図はさまざまな仕事の人が利用し、社会に役立っていることが理解できる。単純にいろんなものの断面図は見ているだけでも面白い。日常でも見ることができる果物の断面図にはじまり、ピアノ、エスカレーター、家まででてくるので、読んでいるうちに興奮してニヤニヤしてしまう。

 いろんなものの断面図は日常生活を刺激する要素になるのではないだろうか。少なくともこの本にないモノたちの断面図を予想しながら過ごす日がうまれることだろう。

 

 

 『昆虫の体重測定』 

昆虫の体重測定 (たくさんのふしぎ傑作集)

昆虫の体重測定 (たくさんのふしぎ傑作集)

 

 「昆虫の体重測定」というタイトルだけで、素晴らしい着眼点!と言わずにはいられない。私自身、昆虫の大きさに興味を抱くことはあっても重さを気にしたことなどなかった。なぜなら大抵の虫は私に負担がかかるような重さではないからだ。作者、吉谷さんは昆虫を電子天秤に乗せ、次から次へと重さをはかって行く。測定をしてみると測定しなければ気づけなかった事が次々と判明していく。オスとメスで体重差が7倍もある昆虫がいること、大きさが同じくらいの二種類のチョウが6倍くらい体重差がある理由、変態昆虫が成長過程によって体重が変わっていくことなど、興味深い内容に加え虫たちがたくさん出てくるので虫好きにはたまらない。

 

 

『クレヨンで描いた おいしい魚図鑑』 

 

クレヨンで描いた おいしい魚図鑑

クレヨンで描いた おいしい魚図鑑

 

 加藤休ミさんの『クレヨンで描いたおいしい魚図鑑』は魚図鑑と言っても泳いでいるような魚を描いているのはほんの一部で、メインはおいしい料理になった魚たち。

ぱらぱらめくって出てくるのはさんまの塩焼き、金目鯛の煮付け、あじの開き、ししゃもの一夜干し……などなど、どれも非常に美味しそうでよだれが口の中にたまってくる。料理の本を眺めているだけでお腹がなるというのはあるけれど、この絵本、場合によっては下手な写真よりよっぽど美味しそうなのだ。

こんなに美味しそうなのに使っている画材はふつうのクレヨンとクレパスのみというのに驚かされる。最後の方のページに使っている画材の写真がモノクロで載っているのだが、本当に娘が使っているようなクレヨンだった。何度も塗り重ね、伸ばしたり削ったりすることで本物みたいな質感が出せるらしい。

先ほどから「絵が美味しそう!」と連呼しているけれど、添えられている文章もなかなか面白い。魚の説明はもちろんのこと、簡単なレシピまで書かれていて笑えてくる。さんまの塩焼きは塩の量まで書かれていて自ら「細かっ。」とつっこんでいる。

 読みごたえも十分にあって楽しい絵本なのでぜひぜひ眺めてもらいたい。

 

 

『石たちの声がきこえる』

 

石たちの声がきこえる

石たちの声がきこえる

 

 「石たちの声がきこえる」は無機質な石のみで描かれているのに、表情が豊かで驚かされた絵本である。紛争の地から平和を求めて進んでいく難民を描いているため、やや苦しくなる場面はあるもののそこには希望もあるのだ。海を小さなボートで渡り終えた後には次のように書かれている。

ようやく、りくちについたとき、とうさんとかあさんは、はなのたねをうめた。じゆうへとたどりつけなかったひとたちを、わすれないために。

読み終えた後、戦争で怯えることのない生活を誰しもが送れたら……と考えることになるだろう。

 

 

『もしぼくが本だったら』 

もしぼくが本だったら

もしぼくが本だったら

 

「もしぼくが本だったら」ではじまる文章がいくつもある絵本なのだけど、それぞれ納得したりニヤッとしたり、首をひねったりしながら読んだ。いくつもある中では私はこの文が好きだ。

もしぼくが本だったら戦争したがる心をいっぺんでうちくだく効果的でやさしい武器になる。

自分が好きな文を探すのも楽しいと思う。

父が文、子が絵を担当している親子共著なのもグッときた。

 

 

うずらかあさんとたまご』 

 

うずらかあさんとたまご

うずらかあさんとたまご

 

 うずらかあさんがたまごをなくしてしまい、大慌てしているところへ親切な動物たちが声をかけてくる。親切な動物はカラスやオオカミなどでうずらかあさんはたまごのことを話したら危険だと判断し、本当のことは言えず「小さくて丸いもの探している」と話す。結局のところ、どの動物もみんな優しくて一件落着だし、話の展開も動物が同じことを尋ねる繰り返しもので目新しさはないのだけれど惹き付けられてしまう何かがこの絵本にはあった。

この絵本、とにかく絵が美しく、またうずらかあさんの困り顔などの表情がとても良いのだ。私も一緒に困り顔になってしまったし、ラストでたまごを温めるうずらかあさんの表情も好きだ。それから全編を通じて草花が華やかで可愛らしく、動物たちが身に着けているお洋服が素敵だと思った。あたたかい陽だまりにいるような絵本だった。

 

 

『Michi』 

Michi (福音館の単行本)

Michi (福音館の単行本)

 

 絵本を開いたときに左側からは男の子、右側からは女の子がいろんな町を歩いていく。訪れるまちはどれもカラフルで細かく、1ページをじっとみていたくなる。文字のない絵本なので、読む人によって物語は変化するのではないかと思う。

飾っておきたいような1冊。

 

 

『ぼくのたび』

 

ぼくのたび

ぼくのたび

 

 ホテルを経営しているぼくは夢の中で飛行機にのって出かけるのだ。

リトグラフで描かれたみやこしあきこさんの本はどんな絵本よりも静けさを感じる。例えば、ホテルでチェックインしている客がいると、その人がペンを動かす音が聞こえてくるような気がする。自転車をこいでいれば車輪の音が響いてくる気がする。静けさの中に強さがあり、私は読んでいると泣きそうになってしまうのだ。モノクロの動物のシルエット。あたたかなひだまりにいるようなカラフルな宴。静と動のコントラストに心を掴まれる。

 

 

『せん』 

せん

せん

 

  一本の鉛筆の線の上を少女が軽やかに滑りだす様に次々にページをめくった。細い線、太い線、乱れた線……少女の動きと気持ちを表すかのように線が変わっていく様に惹き付けられた。少女が軽やかに滑る音や息づかいが聞こえてくるようだった。

文字がない美しい絵本だった。

 

 

『おどろいたりす』 

おどろいた りす

おどろいた りす

 

 モノクロの写真絵本「おどろいたりす」は冒頭の一文が「りすがねこにかわれていました」だったので私がびっくりしてしまった。ねこがりすを飼うのか…ほほぅなどと思っていると、広い世界を見たいりすが冒険にでかけていた。いぬ、いんこ、すかんく、うさぎ、かえる…たくさんの動物とりすは出会う。そしてねこが恋しくなってまたねこのところへ戻るのだ。写真絵本なだけあって躍動感のある動物の写真は見ていて飽きない。ただ私的にはもう少し訳がわかりやすいといいなと思った。

 

***

この記事を書くと1年が終わると実感するようになってきました。

来年もまたたくさん絵本を読んでいこうと思います!

 

 

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